豊前市の空き家をどうするか|傷み具合の点数表が公開されています

豊前市の空き家をどうするか|解体補助上限30万円

豊前市には空き家が2,440戸あります。そのうち1,840戸が、別荘でも賃貸募集中でもない「その他空き家」——相続したまま使われていない家です。福岡県内では17番目の多さです。

空き家率は19.4%で、47市町村のうち9番目に高い市です。県の中央値13.6%を大きく上回っています。

目次

豊前市は、どのくらい傷んでいれば通るかを点数で公開している市です

解体の補助金には、たいてい「市の調査で危険と判定されること」という条件が付きます。当サイトで調べた15市町村のうち、飯塚市・嘉麻市・宮若市は「評点100点以上」という基準を出しています。

ただ、どの状態で何点になるのかは、どの市も公開していませんでした。申請するまで分からない、というのが実情です。

豊前市は、その中身を出しています。要綱の別表がPDFで公開されていて、床・基礎・外壁・屋根・近隣への影響・景観の6つに点数が振られています。自分の実家がどのあたりか、行く前に見当をつけられます。

豊前市で先に知っておくこと

  1. ★傷み具合の点数表が公開されています
    合計が100点を超えると対象です。「100点以上」ではありません。ちょうど100点では足りないので、あと1項目が要ります。
  2. ★点数に届かなくても、道が残されています
    要綱には「その他市長が除却の必要があると認める建築物」という定めがあります。点数だけで機械的に切らない書き方です。
  3. ★30万円を2回に分けて使えます
    過去に受けた額を30万円から差し引いた残りが限度になります。1回で使い切らなくても、残りが次に回ります。
  4. ★★補助金の請求は7日以内です
    交付額の確定通知を受け取った日から7日以内に請求書を出す決まりです。当サイトで調べた16市町村でいちばん短い期限でした。
  5. ★空き家バンクは交渉の相手を選べます
    自分で直接やるか、宅地建物取引業者に頼むかを選べます。ただし土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)内の物件は登録できません。

対象になるのは木造または軽量鉄骨造等の建築物です。建てた年の条件は、要綱にも市のページにも書かれていません。

まず、4つのうちどれに当てはまるか

相続した家について決めることは、結局4つしかありません。国土交通省の令和6年空き家所有者実態調査では、相続で空き家を取得した人の選択はこうなっています。

選択割合豊前市の場合
そのまま所有32.7%管理の受け皿は市のページで確認できません
売る21.7%空き家バンク(★交渉の相手を選べます)。買う人に5万円
壊す15.3%★上限30万円・3分の1。点数表が公開されています
貸す・活用4.6%空き家バンクは賃貸も扱っています

出典:国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査

① 売る

売り方は2つあります。物件の状態で選び方が変わります

仲介は不動産会社に買い手を探してもらう方法です。相場に近い値段になりますが、買い手が見つかるまで時間がかかります。買取は業者に直接売る方法です。値段は下がりますが、買い手を探す必要がないので早く終わります。

豊前市の空き家率19.4%は県内で9番目に高い水準です。買い手を探すのに時間がかかる可能性は、県内の平均より高いと考えておいたほうが計画を立てやすいです。ただし個別の物件が売れるかどうかは立地と傷み具合で決まります。まず値段を知ることから始めてください。

宅地建物取引業 国土交通大臣(1)第10311号

空き家・中古戸建て買取専門【ラクウル】

空き家と中古戸建てを専門に買い取っている業者です。仲介と違って買主を探す必要がないため、値が付けば話が早く進みます。傷みが進んでいる家や、遠方で管理が難しい家も対象です。査定の申し込みは無料で、日本全国に対応しています。

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※査定を申し込んでも売却が確定するものではありません。金額に納得できなければ断れます。

★空き家バンクは、交渉の相手を選べます

空き家バンクの仕組みは市によってかなり違います。当サイトで調べた範囲では、豊前市はいちばん自由度が高い形でした。

交渉にあたっては、ご自身が直接行うか、宅地建物取引業者の媒介を利用するかを選択してください

豊前市 空き家バンク利用の流れ(貸したい方、売りたい方)
市交渉の相手
豊前市★自分で直接/宅建業者の媒介 どちらか選べる
柳川市宅建業者と媒介契約を結んでいることが登録の条件
宗像市協定を結んだ宅建業者が仲介(媒介契約済みは登録できない)
宮若市当事者間で契約(宅建業者が介在しない)

市は「交渉には関与しません」としています。自分で進めれば仲介手数料はかかりませんが、価格の決め方も契約書も自分で用意することになります。負担が大きいと感じたら、宅建業者に媒介を頼む選択ができます。

★レッドゾーンの物件は登録できません

登録の前に、ひとつ確かめることがあります。豊前市は「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)内の物件は登録できません」と明記しています。当サイトで調べた16市町村のなかで、ここで線を引いていたのは豊前市だけでした(その後、桂川町の空き家バンクも同じ区域の物件を登録できないとしていることを確認しています)。

登録の手順①申込 → ②市の担当者が現地調査(★申込者の立会いが必要)→ ③登録完了通知 → ④ホームページと窓口で公開 → ⑤見学(立会い不要)→ ⑥契約交渉
必要書類登録申込書(様式第1号)/登録カード(様式第2号)/登記簿謄本の写し(★未登記物件は固定資産税課税明細書の写し)/物件の写真
★登録できない土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)内の物件/家屋の状態等により登録できないことがあります
登録期間3年間(更新可)
対象市内に居住を目的として建築し、現に居住していない建物・土地
★「近く空き家となる予定のもの」も含むと要綱にあります
窓口生活環境課 空き家バンク 0979-82-8144
Email kankyo@city.buzen.lg.jp

出典:豊前市「空き家バンク利用の流れ(貸したい方、売りたい方)」および「豊前市空き家情報登録制度『空き家バンク』設置要綱」(2026年9月18日確認)

未登記の家屋でも、固定資産税の課税明細書で代えられる書き方になっています。また「近く空き家となる予定のもの」も対象とされているので、施設への入居が決まった段階でも動けます。

買う人に5万円が出ます(売る側にも効きます)

豊前市空き家バンク利用契約支援助成です。これは売主ではなく、買う人・借りる人に出るお金です。

対象者空き家バンク登録物件を賃借または購入する世帯代表者で、その土地に住所を定める人
金額登録不動産業者に支払った仲介手数料の額。一契約につき5万円が上限
条件登録不動産業者を介して契約すること/世帯全員が市税等を滞納していないこと/1登録者につき1回限り
★期限契約締結の日から90日以内に申請
窓口生活環境課 空き家バンク 0979-82-8144

出典:豊前市「空き家バンク利用契約支援助成」(2026年9月18日確認)

直方市は空き家バンクの成約で売主に5万円が出ますが、豊前市は向きが逆です。売る側に直接お金は入りません。ただし買う人の負担が5万円分軽くなるので、売りやすさという形で効いてきます。問い合わせが来たときに伝えられる材料になります。

売る前に確認すること:相続登記が済んでいますか

名義が親のままだと、売ることができません。相続登記は2024年4月から申請が義務になりました。それより前に相続した不動産も対象で、令和9年(2027年)3月31日が期限です。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料があります。

豊前市の解体補助は、要綱の定義そのものに「所有者又は所有者の相続関係者」と書かれています。相続した人が対象だと読める書き方です。市のページの補助対象者も「建物所有者(または相続関係者)」となっています。

司法書士・税理士と連携/相談は無料

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相続した不動産の買取を専門にしている業者です。相続調査、遺産分割協議書の作成、各種手続きまで含めて相談できます。登記が済んでいない、相続人が複数いて話がまとまらない——そうした段階からでも相談できる窓口です。相談は無料です。

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※相談しても売却が確定するものではありません。手続きだけ相談することもできます。

売ったときの税金

相続した家を売る場合、条件が合えば相続空き家の3,000万円特別控除や、低額で売るときの低未利用土地等の100万円控除が使えることがあります。豊前市のページでは、これらの確認書の交付についての案内を見つけられませんでした。当サイトでは確認できていないため、金額や条件は書きません。

使えるかどうかの判断は税務署か税理士にご確認ください。

全国47都道府県に対応/利用は無料

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※紹介を受けても契約が確定するものではありません。費用を聞くだけの相談もできます。

② 壊す(豊前市の解体補助金)

豊前市老朽危険家屋等除却促進事業補助金

補助額対象費用の3分の1以内。上限30万円(1,000円未満は切り捨て)
対象の建物周辺住環境等を悪化させ放置されている木造または軽量鉄骨造等の建築物で、別表の評点の合計が100点を超えるもの
★または「その他市長が除却の必要があると認める建築物」
★建築年要綱にも市のページにも記載がありません
権利所有権以外の権利が設定されていないこと/国・地方公共団体・独立行政法人が所有権等を有していないこと
申請できる人建物所有者(または相続関係者)で、市税を滞納していない方
★事前審査建築物調査申込書(事前相談票)を添付書類とあわせて提出し、事前審査を受けます
着手の時期交付決定後(交付決定前に着手した場合は対象外)
★完了報告完了の日から30日以内、または交付決定のあった年度の2月末日のいずれか早い日まで
★★補助金の請求確定通知書を受領した日から7日以内
窓口生活環境課 生活環境係 0979-82-1111

出典:豊前市「豊前市老朽危険家屋等除却促進事業補助金」および市が公開している交付要綱・別表(2026年9月18日確認)

市内業者に限るという記載は、市のページにも要綱にも見当たりませんでした。「無い」と確認できたわけではないので、生活環境課にご確認ください。

★どのくらい傷んでいれば通るか、点数が公開されています

ここが豊前市のいちばんの特徴です。要綱の別表に、状態ごとの点数が載っています。

豊前市 老朽危険家屋等の判定基準(別表・第2条関係)

合計が100点を超えると対象になります。点数の大きい順に並べました。

構造の腐朽または破損の程度

基礎、土台、柱または梁の腐朽破損または変形が著しく、崩壊の危険のあるもの 100
基礎に不同沈下、柱の傾斜が著しい、梁が腐朽・破損、土台または柱の数か所に腐朽・破損があるなど大修理を要するもの 50
屋根が著しく変形したもの 50
柱が傾斜している、土台または柱が腐朽・破損しているなど小修理を要するもの 25
外壁または界壁の仕上材料の剥落・腐朽・破損により、著しく下地が露出しているもの、または壁を貫通する穴があるもの 25
屋根ぶき材料に著しい剥落があるもの、軒の裏板・たる木等が腐朽したもの、軒が垂れ下がったもの 25
根太落ちが著しいもの、または床が傾斜しているもの 15
外壁または界壁の仕上材料の剥落・腐朽・破損により、下地が露出しているもの 15
屋根ぶき材料の一部に剥落またはずれがあり、雨もりのあるもの 15
根太落ちがあるもの 10

道路等の通行人または隣接地に対する影響

外壁・屋根材が道路または隣接地に落下するなど、敷地の外に被害を及ぼす恐れがあるもの 25

その他

街並みの景観を著しく害するなど、特別な配慮が必要なもの 15

点数をつけるのは市です。この表は目安を持つためのもので、自分で数えた点数がそのまま通るわけではありません。申請の前に建築物調査申込書で事前審査を受けます。

出典:豊前市老朽危険家屋等除却促進事業補助金交付要綱 別表(第2条関係)(2026年9月18日確認)

気をつけるのは「100点を超える」という書き方です。「100点以上」ではありません。組み合わせで見るとこうなります。

  • 崩壊の危険(100)+ 根太落ち(10)= 110 → 超えます
  • 大修理(50)+ 屋根が著しく変形(50)+ 景観(15)= 115 → 超えます
  • 小修理(25)+ 壁を貫通する穴(25)+ 屋根の著しい剥落(25)+ 敷地外へ落下の恐れ(25)= ちょうど100 → 足りません

ちょうど100点では対象になりません。あと1項目が必要です。基礎や柱に崩壊の危険があると判定されれば、それだけで100点なので、もう1つ何かあれば超えます。

★点数に届かなくても、道が残されています

要綱の定義は2本立てになっています。

ア 別表に掲げる家屋等の老朽度の判定基準による各評点の合計が100点を超えるもの
イ その他市長が除却の必要があると認める建築物

豊前市老朽危険家屋等除却促進事業補助金交付要綱 第2条

さらに第3条第2項にも「市長が特に必要と認めたものは、補助の対象とすることができる」とあります。点数だけで機械的に切る作りにはなっていません。

ただし「認められる」という意味ではありません。判断するのは市です。点数が足りなさそうでも、事情がある場合は事前審査の段階で相談してみる価値はあります。

この30万円は、県内でどのくらいか

福岡県で金額を確認できた55市町村と比べると

上限額 30万円 下から2番目の水準
30万円は20市町村あり、50万円(25市町村)に次いで2番目に多い金額です。ただし額としては下から2番目で、最も低いのは田川市の20万円、最も高いのは芦屋町・上毛町・東峰村の100万円。金額としては手厚いほうではありません。
補助率 3分の1 県内で4市町村だけ
北九州市・田川市・豊前市・宗像市の4市だけです。県内でいちばん多いのは2分の1で34市町村。上限に届くには工事費90万円が必要です。
★判定基準を公開 県内で16市町村
「評点100点」という基準を出している市はほかにもありますが、どの状態で何点かを公開しているのは豊前市・中間市・糸島市・うきは市・大川市・大野城市・鞍手町・水巻町・福智町・広川町・大刀洗町・筑前町・遠賀町・桂川町・大木町・小竹町の16市町村でした。豊前市と中間市は「構造の腐朽又は破損の程度」の部分、糸島市とうきは市は5つの区分の全体を載せています。申請の前に見当をつけられます。
★30万円を分けて使える ほかに見かけません
要綱に「過去にこの要綱に基づく補助金を受けている場合は、30万円から既に交付した額を差し引いた金額を限度とする」とあります。宮若市は「過去に補助金を受けていないこと」が条件で、1回限りでした。

金額は県内で低いほうです。 そのぶん、通るかどうかを事前に見積もれること、点数に届かない場合の道が要綱にあることが、 この市の特徴になります。

いくらもらえるか計算する

補助金シミュレーター

㎡
円

この金額がそのまま出るわけではありません。 補助を受けるには、市の調査で別表の評点の合計が100点を超えると判定される必要があります。 判定を通らなければ補助額は0円です。対象は木造または軽量鉄骨造等で、 所有権以外の権利が設定されていないことも条件です。 交付決定前に工事に着手すると対象外になります。 過去にこの補助を受けている場合は、30万円から既に受けた額を差し引いた金額が限度です。

出典:市公式ページ(時点)

工事費が90万円を超えると、そこから先はいくらかかっても30万円のままです。木造戸建ての解体はそれを超えることが多いので、実際には「30万円が出る」と考えておくほうが計画を立てやすいです。

★お金の受け取りに、2つの短い期限があります

豊前市は、工事が終わってからの期限が他市より短く決められています。

完了報告完了の日から30日以内、または交付決定のあった年度の2月末日のいずれか早い日まで
添付:請負契約書の写し/請求書または領収書の写し/工事写真(施工前・施工後)
★補助金の請求補助金交付確定通知書を受領した日から起算して7日以内

確定通知が届いてから7日以内です。当サイトで調べた16市町村のなかでいちばん短い期限でした。通知が届いたらすぐ動けるよう、請求書の様式を先に用意しておくと安心です。遠方にお住まいの場合は、郵便の日数も見ておいてください。

なお2月末日が先に来る場合は、そちらが締切になります。年度の後半に工事をする場合は、完了から30日の余裕がないことになります。

見積もりはどう取るか

順番があります。豊前市は交付決定前に着手した工事を対象外にしているので、①建築物調査申込書を出して事前審査を受ける → ②見積もりを取る → ③申請する → ④交付決定を受けてから着手する、という流れになります。

解体費用は建物の構造・広さ・前面道路の幅・隣家との距離で変わります。1社だけの見積もりでは、高いか安いか判断できません。複数社から取って比べてください。上限が30万円で頭打ちになるので、見積額を下げられれば補助金の増減より確実に効きます。

国土交通省 令和5年度 空き家対策モデル事業 採択サービス

解体無料見積ガイド

解体業者の一括見積もりサイトです。建物の情報を入力すると、対応できる業者から見積もりが届きます。相場を知るためだけに使うこともできます。利用は無料です。

解体無料見積ガイド 無料で見積もる

※豊前市の補助を使う場合は、交付決定を受けてから工事に着手してください。決定前に着手すると対象外になります。

壊した後の更地をどうするか

建物を壊すと住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が上がります。売る見通しが立っていない状態で先に壊すと、税金だけが増えます。

更地にする時期は、売却や活用の見通しと合わせて決めてください。更地の活用と売る場合の進め方もあわせてご覧ください。

③ 貸す・活用する

豊前市の空き家バンクは賃貸も扱っています。登録の条件と手順は「① 売る」に書いたものと同じです。交渉を自分で行うか、宅地建物取引業者の媒介を利用するかを選べます。

借りる人にも仲介手数料の助成(一契約5万円上限)があります。ただし登録不動産業者を介した契約が条件なので、自分で直接貸す場合は借り手側もこの助成を使えません。どちらの形で進めるかを決めるときの材料になります。

登録の相談は生活環境課 空き家バンク(0979-82-8144)です。

④ 何もしない(いちばん多い選択)

相続で空き家を取得した人の32.7%が「空き家として所有しておく」と答えています。売る21.7%、壊す15.3%、貸す4.6%のどれよりも多い。決めていないのは、あなただけではありません。

持ち続けると決めた場合でも、管理の責任は残ります。建物の一部が飛んで隣家を傷つけた、ブロック塀が倒れて通行人がけがをした——こうした場合に責任を負うのは所有者です。豊前市のページでは、柳川市や宗像市のような管理の受け皿(シルバー人材センターとの協定など)は確認できませんでした。

点数は、放っておくと上がっていきます

豊前市の判定基準を、別の角度から見てみます。雨もりが始まると15点、屋根の剥落が進んで軒が垂れ下がると25点、屋根が著しく変形すると50点です。傷みは階段状に進みます。

補助の対象になるという意味では、点数が上がるのは有利に見えます。ただし点数が上がるほど、解体費そのものも上がります。足場が必要になり、手作業の割合が増え、周囲への養生も厳重になるためです。補助の上限は30万円で頭打ちなので、工事費が増えた分は自己負担になります。

また「敷地の外に被害を及ぼす恐れ」(25点)の段階に入ると、近隣への責任の問題が現実になります。空き家を適切に管理していないと市から勧告を受け、固定資産税の住宅用地特例が外れることもあります。詳しくは何もしない場合のページに書いています。

止まっている理由は、だいたいこの5つです

理由割合豊前市で調べられること
解体費用をかけたくない47.3%上限30万円・3分の1。90万円で頭打ち
さら地にしても使い道がない34.8%更地の活用を先に決めてから壊す
取り壊すと固定資産税が高くなる28.2%更地にする時期を売却の見通しと合わせる
家財などの処理が困難21.6%市の分別辞典で品目ごとに調べる形です
どうすればよいか分からない13.8%★点数表で見当をつけてから事前審査へ

出典:国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査(複数回答・全国)

一方で「物置として必要」55.8%、「将来自分や親族が使うかもしれない」25.1%、「仏壇など」21.6%は、情報で変わるものではありません。調べても答えが変わらない理由なら、それは「決めた」ということです。その場合でも相続登記だけは済ませておいてください。令和9年3月31日が期限です。

どれを選んでも必要になること:家財の片づけ

豊前市の家庭ごみは、品目ごとに「ごみの分別辞典」で調べる形になっています。あ行からわ行まで品目が並んでいて、それぞれ何ごみかが分かるようになっています。

当サイトでは、粗大ごみの手数料と持ち込み先を市の公式ページで確認できませんでした。ごみの出し方のページは目次的な作りで金額の記載がなく、分別ガイドブックのPDFも文字を読み取れませんでした。民間のサイトにはいくつか金額が載っていますが、市の公式情報で裏が取れないため、当サイトでは金額を書きません。

ごみ全般の窓口生活環境課 環境対策係 0979-82-1111
品目ごとの分別市の「ごみの分別辞典」(あ行〜わ行で品目を探せます)
収集日地区別の「豊前市ごみ収集カレンダー」(八屋・宇島・角田・三毛門・山田ほか)
冊子資源とごみの分別ガイドブック(令和7年度〜令和9年度版)

実家の片づけでまとまった量が出る場合は、先に生活環境課へ電話して、出し方と費用を確認してください。解体を頼む場合、家財の処分も一緒に見積もってもらえることがあります。ただし解体補助の対象になるのは「除却及び処分に要する費用」なので、家財の処分費が含まれるかどうかは事前審査のときに確認してください。

捨てる前に、売れるものがないか確認する

豊前市には家財の片づけに対する補助はありません。「捨てる量を減らす」ことが、そのまま費用に効きます。着物、古い家具、食器、切手、古銭、カメラ、レコード、仏具。買い手が付くものは、処分費用がかからないうえに現金になります。出張査定に来てもらえる業者もあるので、家財を運び出す前に一度確認してみてください。

※このセクションには現在、掲載できる買取業者の広告がありません。★送客リンクの入れ場所(家財・遺品整理)

豊前市の空き家の現状

総住宅数12,550戸
空き家2,440戸
その他空き家1,840戸(県内17位)
空き家率19.4%(47市町村中9位)

出典:総務省 令和5年住宅・土地統計調査

空き家率19.4%は、川崎町31.0%、築上町24.7%、嘉麻市22.9%、鞍手町21.7%、大牟田市21.3%、大刀洗町21.3%、田川市21.0%、宮若市20.4%に次いで県内9番目です。総住宅数12,550戸に対して空き家が2,440戸なので、5軒に1軒が空き家という計算になります。

金額の面では県内で手厚いほうではありません。ただし「通るかどうかを先に見積もれる」市は、豊前市をふくめて県内で4市だけです。動く前に見当をつけられるのは、時間と手間の節約になります。

よくある質問

自分で点数を数えたら100点を超えました。補助は出ますか?

点数をつけるのは市です。公開されている別表は、あくまで判定の基準です。実際には建築物調査申込書(事前相談票)を出して事前審査を受け、市が現地を見て判定します。自分で数えた点数がそのまま通るわけではありません。ただし、どのあたりかを先に見当づけられるのは大きな違いです。当サイトで調べた23市町村のうち、判定基準を公開しているのは豊前市・中間市・糸島市・うきは市の4市でした(その後の調査で、公開しているのは県内で16市町村と分かっています)。豊前市と中間市は同じ内容で、糸島市とうきは市は区分がもっと細かく分かれています。

ちょうど100点だと対象になりますか?

なりません。要綱は「各評点の合計が100点を超えるもの」と書いています。「100点以上」ではないので、ちょうど100点では足りません。たとえば小修理(25)+壁の貫通穴(25)+屋根の著しい剥落(25)+敷地外へ落下の恐れ(25)でちょうど100点ですが、これでは超えていないことになります。あと1項目、たとえば景観(15)や根太落ち(10)が加われば超えます。

点数が足りなさそうです。あきらめるしかありませんか?

要綱には別の道が書かれています。老朽危険家屋等の定義は2本立てで、「別表の評点の合計が100点を超えるもの」のほかに「その他市長が除却の必要があると認める建築物」があります。さらに第3条第2項にも「市長が特に必要と認めたものは、補助の対象とすることができる」とあります。ただし認められるという意味ではありません。判断するのは市です。事情がある場合は、事前審査の段階で相談してみる価値はあります。

建てた年が新しいのですが、対象になりますか?

建築年の条件は、要綱にも市のページにも書かれていません。多くの市町村は「昭和56年5月31日以前に建築」を条件にしていますが、豊前市の要綱にその記載は見当たりませんでした。判定は評点=建物の状態で行われます。ただし「木造または軽量鉄骨造等」という構造の限定はあります。鉄筋コンクリート造などの場合は、事前に生活環境課(0979-82-1111)へ確認してください。

以前この補助を使いました。もう一度使えますか?

残額があれば使えます。要綱第4条第2項に「過去にこの要綱に基づく補助金を受けている場合は、30万円から既に交付した額を差し引いた金額を限度とする」とあります。たとえば以前10万円を受けていれば、次は20万円までが限度です。宮若市は「同一敷地内及び同一世帯において過去に補助金を受けていないこと」が条件で1回限りでしたので、市によって扱いが違います。

工事が終わったあと、いつまでに何をすればいいですか?

期限が2つあります。まず完了報告を、完了の日から30日以内、または交付決定のあった年度の2月末日のいずれか早い日までに提出します。添付は請負契約書の写し、請求書または領収書の写し、工事写真(施工前・施工後)です。そのあと市から交付額の確定通知が届いたら、受領した日から7日以内に補助金交付請求書を出します。この7日というのは、当サイトで調べた16市町村でいちばん短い期限です。通知が届いたらすぐ動けるよう準備しておいてください。

空き家バンクに登録したいのですが、名義が親のままです。

必要書類に代わりが用意されています。豊前市の空き家バンクは「登記簿謄本の写し(未登記物件は固定資産税課税明細書の写し)」としています。ただし書類の代わりが認められることと、売却がスムーズに進むことは別です。売買の場面では相続登記が必要になります。相続登記は2024年4月から義務化され、令和9年3月31日が期限です。先に済ませておくことをおすすめします。

実家が土砂災害の警戒区域にあります。バンクに登録できますか?

「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)内の物件は登録できません」と明記されています。警戒区域(イエローゾーン)についての記載は見当たりませんでした。当サイトで調べた16市町村のうち、ここで線を引いていたのは豊前市だけでした(その後、桂川町も同じ条件を書いていることを確認しています)。区域に該当するかどうかは、県の土砂災害警戒区域の指定状況で確認できます。登録できない場合でも、バンク以外のルートで売ることは妨げられません。要綱にも「この告示は、豊前市空き家バンク制度以外による空き家の取引を規制するものではない」とあります。

空き家バンクで5万円もらえると聞きました。

それは買う人・借りる人に出るお金です。豊前市空き家バンク利用契約支援助成は、バンク登録物件を賃借または購入して、その土地に住所を定める人が対象です。金額は登録不動産業者に支払った仲介手数料で、一契約5万円が上限。契約締結の日から90日以内に申請が必要です。売る側に直接お金は入りません。ただし買う人の負担が軽くなるので、売りやすさという形で効いてきます。直方市は逆に売主へ5万円が出るので、市によって向きが違います。

相談先

解体の補助金は、まず事前審査から

豊前市 生活環境課 生活環境係

0979-82-1111

市は「事前審査を行いますので、建築物調査申込書を添付書類を添えて提出してください」としています。点数表で見当をつけたうえで、まずこの申込書から始めてください。交付決定の前に工事へ着手すると対象外になります。

用件担当
解体補助の事前審査・申請生活環境課 生活環境係
0979-82-1111
空き家バンクの登録・仲介手数料の助成生活環境課 空き家バンク
0979-82-8144
Email kankyo@city.buzen.lg.jp
ごみ・家財の処分生活環境課 環境対策係
0979-82-1111
県の無料相談イエカツ(福岡県空き家活用サポートセンター)
092-726-6210

市役所は〒828-8501 福岡県豊前市大字吉木955、開庁は月曜から金曜の8時30分から17時まで(土日祝・年末年始を除く)です。

4つの道を、もっと詳しく

ここまで豊前市の制度を見てきました。制度は市ごとに違いますが、考え方の順番はどの市でも同じです。売るとき・壊すとき・貸すとき・そのままにするときに、何を先に確かめるかをまとめています。

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実家が豊前市以外にある場合は、そちらの市町村の制度を見てください。福岡県には60市町村があり、上限額は20万円から100万円まで5倍の開きがあります。判定の基準を公開しているかどうかも市によって違います。隣の市と同じとは限りません。

ほかの市のページも公開しています。解体補助の上限は市によって違い、福岡県内では20万円から100万円まで5倍の開きがあります。実家とご兄弟の家が別の市にある場合は、両方を見比べてください。

同じ北九州の市町村

北九州市解体補助30万円 その他空き家27,600戸判定が厳しい市。県内で最も空き家が多い行橋市解体補助30万円 その他空き家2,770戸締切が日付で決まっている市。解体の補助が2種類ある築上町解体補助50万円 その他空き家1,760戸★空き家率は県内2位。解体は交付決定から60日以内に終える必要がある中間市解体補助50万円 その他空き家1,660戸★塀の撤去に別枠で16万円。バンクに載せると買う人に25万円が出るみやこ町解体補助30万円 その他空き家1,460戸★相続した空き家に使えると要綱の本文に書いてある。貸すと10万円苅田町解体補助50万円 その他空き家1,130戸★申請書に「法定相続人」の欄がある町。解体の補助が2本ある水巻町解体補助50万円 その他空き家850戸★いちばん大きい90万円が令和9年度で終わる。補助は3本岡垣町解体補助90万円 その他空き家490戸★90万円は普通の家でも届く額。ただし相続した実家には使えない遠賀町解体補助50万円 その他空き家330戸★相続した実家に使える解体補助が2本。売るときの相続手続きにも補助芦屋町解体補助100万円 空き家の統計なし★上限100万円は県内最高。ただし木造は延床153.8㎡ないと届かない吉富町解体補助30万円 空き家の統計なし★壊す・直す・片づけるに別々の補助。家財はレンタカー代も対象上毛町解体補助100万円 空き家の統計なし★解体補助が2本。相続した人は50万円、買って建て替える人は100万円

ほかの地域

福岡市解体補助30万円 その他空き家13,300戸売れる市。活用の補助は最大250万円久留米市解体補助65万円 その他空き家7,660戸市が無料見積りリストと30分の無料相談を用意している大牟田市解体補助60万円 その他空き家7,540戸手放す道がいちばん多い市。家財整理だけでも補助がある飯塚市解体補助50万円 その他空き家5,240戸放置していると市が応急処置をして費用を請求する仕組みがある八女市解体補助50万円 その他空き家3,560戸片づけに市が最もお金を出す市。家財撤去は10分の10嘉麻市解体補助50万円 その他空き家2,660戸空き家率22.9%は県内3位。契約した時点で補助の対象外になる直方市解体補助50万円 その他空き家2,550戸売ったあとに戻るお金が3つ。空き家バンクの成約で売主に5万円朝倉市解体補助50万円 その他空き家2,360戸★解体補助は今年度の受付終了。豪雨で住めなくなった家も対象川崎町解体補助30万円 その他空き家2,310戸空き家率31.0%は県内1位。解体補助は相続した空き家に使えない柳川市解体補助45万円 その他空き家2,240戸管理をシルバー人材センターに頼める。片づけは樹木伐採や清掃も補助宗像市解体補助60万円 その他空き家2,020戸★実家の住所で上限が60万円と30万円に分かれる。窓口は市役所ではない田川市解体補助20万円 その他空き家1,980戸★解体補助20万円は県内最低。市が相続登記の手順を窓口の階まで案内している糸島市解体補助50万円 その他空き家1,980戸★解体の申請は年2回だけ。売る・貸すなら相続登記と家財に補助が出る春日市解体補助30万円 その他空き家1,850戸★見回りを頼む値段が分かる市。1回2,560円から、ふるさと納税でも頼める宮若市解体補助50万円 その他空き家1,800戸★解体補助に建てた年の条件が書かれていない。判定は建物の状態だけみやま市解体補助45万円 その他空き家1,630戸★壊すより直すほうが手厚い。今だけ40%・上限40万円で売主本人も使える筑紫野市解体補助60万円 その他空き家1,600戸★補助率60%は県内で3番目。ただし相続してから3年以内うきは市解体補助50万円 その他空き家1,560戸★買う人に最大200万円。実家が姫治地区かどうかで額が倍変わる大川市解体補助50万円 その他空き家1,370戸★50万円は今年度の受付が終了。もう1本の30万円が残っている筑後市解体補助50万円 その他空き家1,310戸★壊して終わりにできない。補助の条件に「そのあと敷地をどうするか」が入る小郡市解体補助は見当たらない その他空き家1,060戸★市では唯一。空き家率は県内で6番目に低い鞍手町解体補助60万円 その他空き家1,060戸★補助が2本。大きいほうの60万円は相続した実家に使えない太宰府市解体補助30万円 その他空き家1,030戸★補助は30万円だが、市が協定を結んだ相談先が4つある福津市解体補助30万円 その他空き家990戸★解体は使えないが、バンクは「市外在住でも傷みが激しくても」登録可大野城市解体補助50万円 その他空き家900戸★補助が2本。50万円の枠は2件程度、もう1本は45%・上限60万円古賀市解体補助30万円 その他空き家880戸★家の解体には使えない。塀の撤去は所有者なら使え、判定表も公開志免町解体補助30万円 その他空き家820戸★条文のカッコ書きで相続した実家が対象。ただし枠は3件宇美町解体補助30万円 その他空き家780戸★解体補助は相続した実家に使えない。粗大ごみは軽トラ1台5,000円福智町解体補助50万円 その他空き家760戸★点数で入口が3つに分かれる町。壊すより直して売るほうが手厚い広川町解体補助50万円 その他空き家720戸★相続人も申請できる50万円。要綱に令和9年3月末の期限がある那珂川市解体補助30万円 その他空き家650戸★今年度から相続した実家の解体に補助。ただし枠は5件で期限つき大刀洗町解体補助30万円 その他空き家590戸★補助が2本。相続した実家には大きいほうの75万円が使える筑前町解体補助50万円 その他空き家560戸★相続人から委任を受けた人も申請できる。町が解体費シミュレーターを用意新宮町解体補助30万円 その他空き家490戸★要綱に相続が入っている。ただし除却後の住まいの条件と1週間報告粕屋町解体補助30万円 その他空き家450戸★解体補助は町民で住んでいる人向け。粗大ごみの許可証は土日も発行須恵町解体補助30万円 その他空き家330戸★空き家率5.6%は県内最低。3,000万円控除の確認書の手順を町が案内篠栗町解体補助30万円 その他空き家280戸★相続した実家に使える30万円。申請は11月30日まで。管理業者も紹介久山町解体補助は見当たらない 空き家の統計なし★町の97%が市街化調整区域。売る前に地区計画を確認。家財はバンク成約後に5万円小竹町解体補助50万円 空き家の統計なし★所有者なら使える50万円。ただし特定空家等に当たると対象外桂川町解体補助50万円 空き家の統計なし★令和7年度からの50万円。点数表に土砂災害と防犯。レッドゾーンはバンク不可東峰村解体補助100万円 空き家の統計なし★2026年3月に見直し、除去75万円・更地活用100万円。相続は村に確認大木町解体補助50万円 空き家の統計なし★法定相続人も使える50万円。敷地の木や塀も一緒に撤去。バンクは業者だけが登録香春町解体補助30万円 空き家の統計なし★相続人も使える30万円。解体は町内の業者で、家財はバンク経由で5万円添田町解体補助は見当たらない 空き家の統計なし★空き家バンクは101件のうち82件が成約。相続が済んでいないと登録できない糸田町解体補助50万円 空き家の統計なし★補助率5分の4は県内最高。ただし案内は令和5年度で止まっている
福岡県の60市町村から探す 解体補助金の有無を地図で塗り分け、金額・補助率・相続した空き家に使えるかを一覧にしています

制度の内容は豊前市の公式ページと市が公開している交付要綱・別表を2026年9月18日に確認して作成しています。補助金は年度ごとに条件が変わり、予算の範囲内で受け付けられます。申請の前に必ず担当課でご確認ください。税や法律の取り扱いは個別の事情で変わります。実際の判断は市の担当課・税務署・専門家にご相談ください。

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