東峰村の実家が空き家になって、どうするか決めかねている——そういう方に向けて、村が実際に何を用意しているかを一次情報だけで並べました。
先に結論から書きます。東峰村は2026年3月に、空き家の解体補助を大きく見直しました。単なる除去なら2分の1・上限75万円、解体後の更地を活用するなら3分の2・上限100万円。これまでの上限50万円から大きく上がり、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)内の家も対象になりました。
ただし、見直し後の細かい条件はまだ公開されていません。村のチラシは「交付には要件がありますので、詳細はお問い合わせください」と書いています。相続した人が使えるかどうかも、今の時点では村に確かめる必要があります。このページでは、確かなことと、確かめるべきことを分けて並べます。
先に結論:除去で75万円、更地を活用すれば100万円
老朽危険空き家解体補助金
2分の1・上限75万円事業費の2分の1。レッドゾーン内の家も対象になった。
相続した人が使えるか・村内業者の条件などは村に確認。
老朽危険空き家解体補助金
3分の2・上限100万円事業費の3分の2。「更地を活用」が何を指すかは村のページに書かれていない。
売る・貸す・建てるなど、予定を伝えて村に確認。
東峰村「空き家解体補助金が大幅パワーアップ」より
現在村では、村内の景観及び村民の安全安心の確保を図るため、村内の老朽危険空き家の解体にかかる経費の一部の補助を行っています。解体後の空き地の活用と、老朽危険空き家の解体を推進するため、この度、老朽危険空き家解体補助金の内容を見直しましたので、お知らせいたします。
①レッドゾーン内も対象に! 土砂災害特別警戒区域内(レッドゾーン内)でも、空き家解体補助金が活用できるようになりました。
②従前よりも補助上限等が大幅アップ!(従前は上限50万円(補助率:事業費の1/2))
〇単なる除去の場合 ⇒上限75万円(補助率:事業費の1/2)
〇解体後の更地を活用する場合 ⇒上限100万円(補助率:事業費の2/3)
東峰村 ふるさと推進課(公開日 2026年3月25日・2026年9月30日確認)
金額と補助率、レッドゾーンが対象になったことは、村のページで確かです。
一方で、誰が申請できるか・どの業者に頼むか・壊したあとに何が求められるかは、このページにもチラシにも書かれていません。村の例規集に載っている要綱は、見直し前(平成29年)のもののままです。
東峰村で先に知っておくこと
- ★★解体補助の上限が75万円・100万円に上がりました
2026年3月の見直し。100万円は県内でいちばん高い額に並びます。 - ★レッドゾーン内の家も対象になりました
土砂災害特別警戒区域の中にある実家も、解体補助を使えるようになっています。 - ★★相続した人が使えるかは、村に確認が要ります
見直し前の要綱では「所有者又は相続権利者」が対象でした。見直し後の要綱は公開されていません。 - ★空き家バンクで売る・貸すと、改修・引っ越し・家財処分に補助
契約が成立した場合、家財道具の処分費用に最大10万円などが出ます。 - ★粗大ごみの収集は、宝珠山地域は年2回だけ
小石原地域は年5回。実家の片づけは収集日から逆算して段取りを。
解体の補助と空き家バンクはふるさと推進課(0946-72-2312)、ごみは住民福祉課(0946-74-2311)です。
まず、4つのうちどれに当てはまるか
相続した家について決めることは、結局4つしかありません。国土交通省の令和6年空き家所有者実態調査では、相続で空き家を取得した人の選択はこうなっています。
| 選択 | 割合 | 東峰村の場合 |
|---|---|---|
| そのまま所有 | 32.7% | 統計データは無いが、村の調査で空き家148戸(令和7年11月末) |
| 売る | 21.7% | ★空き家バンクは「物件が残りわずか」。契約成立で家財処分などに補助 |
| 壊す | 15.3% | ★除去で上限75万円、更地を活用で上限100万円。相続した人の扱いは要確認 |
| 貸す・活用 | 4.6% | バンクで賃貸借の契約が成立すると改修費用に最大50万円 |
① 壊す(老朽危険空き家解体補助金)
| 補助額(見直し後) | 単なる除去の場合:事業費の2分の1・上限75万円 解体後の更地を活用する場合:事業費の3分の2・上限100万円 |
| ★対象の区域 | 土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)内も対象 |
| そのほかの要件 | 村のページとチラシには書かれていない。「交付には要件がありますので、詳細はお問い合わせください」 |
| 担当 | ふるさと推進課 0946-72-2312 宝珠山庁舎/Fax 0946-28-7723 |
出典:東峰村「空き家解体補助金が大幅パワーアップ」(公開日 2026年3月25日)、同チラシ(2026年9月30日確認)
参考:見直し前の要綱に書かれていた条件
東峰村老朽危険空き家解体事業補助金交付要綱(平成29年4月1日告示第19号)より
第3条 補助金の交付を受けることができる者(以下「申請者」という。)は、村税等を滞納していない者で、本村の固定資産台帳に登載されている老朽危険空き家の所有者又は相続権利者とする。
第2条(2) 解体撤去事業者 家屋の解体及び撤去等を行う資格を有し、かつ村内に事務所、事業所を有する法人、個人事業所をいう。
第4条(5) 解体撤去後の空き地について、空き家バンクに登録を行うこと。
第6条2項 補助金の交付は第3条に規定する申請者1人につき1回を限度とする。
東峰村例規集(見直し前の上限50万円のときの要綱。2026年9月30日確認)
見直し前は、相続権利者も申請できる書き方でした。ただし、見直し後の要綱が公開されていないので、同じ条件のままかどうかは分かりません。
見直し前は解体後の空き地を空き家バンクに登録することが条件でした。見直し後も同じ条件かどうかは、当サイトでは確かめられていません。
事前に村に聞いておきたいことは、次の4つです。①相続した人(相続登記が済んでいない場合を含む)が申請できるか ②解体業者は村内の業者に限られるか ③「解体後の更地を活用する場合」とは何を指すか(売る・貸す・バンクに登録する・家を建てる など)④今年度の予算と受付の状況。窓口はふるさと推進課(0946-72-2312)です。
この75万円・100万円は、県内でどのくらいか
福岡県で金額を確認できた55市町村と比べると
- 更地を活用する場合の100万円 上から1番目
- 100万円は芦屋町・上毛町・東峰村の3町村です。芦屋町は相続関係者も対象、上毛町の100万円は空き家を買って建て替える人向けです。
- 除去だけの75万円 上から6番目
- 75万円は大刀洗町と東峰村の2町村です。大刀洗町の75万円は相続関係者も対象と要綱に書いてあります。
- ★補助率 3分の2 解体の補助では東峰村だけ
- 当サイトで調べた55市町村の解体の補助で、3分の2は東峰村の「更地を活用する場合」だけです。いちばん多いのは2分の1(代表的な制度で34市町村)です。
- ★相続した空き家に使えるか 確認できていません
- 相続した空き家に使えると確認できたのは55市町村のうち46市町村。要件を確認できていないのは田川市と東峰村の2つです。東峰村は見直し後の要綱が公開されていないためです。
額だけなら県内でいちばん高い水準に並びました。 ただ、額が確かでも、誰が使えるかが確かでないのが今の東峰村です。相続した実家を壊すつもりなら、まず村に条件を聞いてから見積もりを取る順番をおすすめします。
出典:東峰村の公式ページ・例規集、data/subsidies.csv(2026年9月30日確認)
解体無料見積ガイド
解体業者の一括見積もりサイトです。建物の情報を入力すると、対応できる業者から見積もりが届きます。相場を知るためだけに使うこともできます。利用は無料です。
※こちらは広告です。東峰村の補助を使う場合は、業者の条件(村内に限るか)を先に村に確認してください。見直し前の要綱では村内の業者が条件でした。
② 売る(空き家バンク)
| 申し込める人 | 村内の空き家の所有権その他の権利により、売買・賃貸等を行うことができる方 |
| 登録できるもの | 居住を目的に建てられ、現に居住していない建物(空き家になる予定を含む)/住宅の建築ができる空き地(農地・山林等を除く) 共同住宅や分譲を目的としたものは除く |
| ★ほかの業者との関係 | すでに不動産会社などへ登録されている場合でも登録できる |
| 流れ | 登録申込(役場に持参か郵送)→ 現地調査 → 登録完了の通知 → ホームページで公開 → 利用希望者の情報が届く → 交渉・契約 移住促進担当スタッフが仲立ちする場合もある |
| ★契約が成立したら | 空き家改修費用(最大50万円)・引っ越し費用(最大10万円)・家財道具処分費用(最大10万円)の補助 補助を受けるには条件がある |
| 担当 | ふるさと推進課 0946-72-2312 |
出典:東峰村「売りたい方・貸したい方 ご利用方法」(公開日 2023年2月16日)、「空き家バンクに登録しませんか?」(公開日 2022年3月15日)(2026年9月30日確認)
村のページは「現在、空き家が不足しています」と書いていて、チラシには「登録物件が残りわずかの状態です」「移住希望者が東峰村に住みたくても住む場所が無くて困っています」とあります。すでに不動産会社に頼んでいる実家でも、バンクに重ねて登録できます。
村は2026年3月に、空き家の買取再販を手がける株式会社AlbaLinkと、空き家の流通促進に関する包括連携協定を結びました。村のページは、所有者のメリットとして「荷物を残したまま、権利関係が複雑なままでも売却できる」ことなどを挙げ、今後、空き家所有者への意向調査を行う予定と書いています。
空き家・中古戸建て買取専門【ラクウル】
空き家と中古戸建てを専門に買い取っている業者です。仲介と違って買主を探す必要がないため、値が付けば話が早く進みます。傷みが進んでいる家や、遠方で管理が難しい家も対象です。査定の申し込みは無料で、日本全国に対応しています。
※こちらは広告です。東峰村・東峰村空き家バンク、村の協定先とは関係のない民間の業者です。査定を申し込んでも売却が確定するものではありません。
相続登記が済んでいない、相続人が複数いて話がまとまらない——そういう段階から相談できる窓口もあります。
相続した不動産の売却なら【ラクウル】
相続した不動産の買取を専門にしている業者です。相続調査、遺産分割協議書の作成、各種手続きまで含めて相談できます。登記が済んでいない、相続人が複数いて話がまとまらない——そうした段階からでも相談できる窓口です。相談は無料です。
※相談しても売却が確定するものではありません。手続きだけ相談することもできます。
③ 貸す・活用する
空き家バンクは賃貸も対象です。バンクで賃貸借の契約が成立すると、空き家改修費用に最大50万円(村のチラシの例では改修経費の2分の1)の補助があります。チラシは、改修して貸し、家賃で改修の自己負担を回収する例を載せています。補助を受けるには条件があるので、ふるさと推進課に確かめてください。
空き家の活用について相談できる県の窓口として福岡県空き家活用サポートセンター「イエカツ」があります。福岡県から委託された一般財団法人福岡県建築住宅センターが運営する公的な窓口で、電話は092-726-6210です。
④ 何もしない(いちばん多い選択)
実態調査では、相続した人の32.7パーセントが「そのまま所有」を選んでいます。持ち続けることにも費用がかかります。固定資産税は毎年かかり、管理不全空家等・特定空家等として勧告を受けると、住宅用地の特例(課税標準が6分の1または3分の1になる仕組み)が外れて税額が上がります。
東峰村は2025年12月に、空き家の発生を防ぐためのパンフレットを作り、「まずは、自分の家のことについて、ご家族で話をしてみませんか?」と呼びかけています。解体の補助の額が上がったので、持ち続けるか手放すかを家族で話し、村に条件を聞いてみるきっかけになります。
どれを選んでも必要になること:家財の片づけ
| ★粗大ごみの収集日 | 宝珠山地域:8月と2月の10日(土日なら翌月曜日)=年2回 小石原地域:6月・8月・10月・12月・3月の第3月曜日=年5回 |
| 出し方 | ステッカー(1枚200円)を見やすいところに貼り、各地区の指定の置き場へ 大きさは2m×1.2m×0.5m以内で、2人で抱えられる重さまで |
| 村では収集しないもの | テレビ・冷蔵庫・エアコン・洗濯機などの家電、パソコン、家屋等の解体廃材、ブロック、コンクリート、耐火金庫、農薬 など 販売店か専門の処理業者へ |
| 担当 | 住民福祉課 0946-74-2311(小石原庁舎) |
出典:東峰村「粗大ごみの出し方」「収集しないゴミ」(公開日 2020年1月23日)(2026年9月30日確認)
宝珠山地域の粗大ごみは、年に2回しか出せません。片づけを始めてから次の収集まで半年近く空くこともあります。自分で持ち込む方法の案内は村のページで見つけられなかったので、量が多い場合の出し方は住民福祉課に先に聞いておくと安心です。バンクで契約が成立する予定なら、家財道具の処分費用の補助(最大10万円)も使える可能性があります。
東峰村の空き家の現状
東峰村については、総務省の令和5年住宅・土地統計調査に村別のデータがありません。当サイトが他の市町村で載せている「その他空き家◯戸」や空き家率は、東峰村では出せません。
| 村内の空き家数 | 148戸 令和7年11月末時点。現地目視(外観)・固定資産情報・地区担当職員からの聞き取りなどによる村の調査 |
| うちレッドゾーン外で利活用可能 | 53戸 |
出典:東峰村「空き家調査結果の公表について」(公開日 2025年12月26日)。村の調査では、使われていない倉庫・店舗・作業小屋や、倒壊の危険がある管理されていない建物も空き家に数えています。住宅・土地統計調査の「その他空き家」とは数え方が違うので、他の市町村の数字とは比べられません。
148戸のうち、レッドゾーンの外で使える状態のものは53戸です。村は、この調査結果を踏まえて「老朽危険空き家への対応」などに取り組むと書いています。2026年3月の見直しで、レッドゾーン内の家も解体補助の対象になりました。
よくある質問
相続した実家の解体に、東峰村の補助は使えますか?
今の時点では、村に確認が必要です。見直し前の要綱は申請者を「所有者又は相続権利者」としていましたが、2026年3月の見直し後の要綱は公開されていません。ふるさと推進課(0946-72-2312)に、相続した人が申請できるかを聞いてください。
「解体後の更地を活用する場合」とは何ですか?
村のページとチラシには、具体的な中身が書かれていません。見直し前の要綱では、解体後の空き地を空き家バンクに登録することが条件でした。売る・貸す・バンクに登録する・家を建てるなど、壊したあとの予定を伝えて、100万円(3分の2)の側に当たるかを村に確かめてください。
実家がレッドゾーンの中にあります。
見直しで、レッドゾーン内でも解体補助が使えるようになりました。村のページは「土砂災害特別警戒区域内(レッドゾーン内)でも、空き家解体補助金が活用できるようになりました」と書いています。
解体は村外の業者に頼めますか?
見直し後の条件は確認できていません。見直し前の要綱は、解体撤去事業者を「村内に事務所、事業所を有する」者としていました。見積もりを取る前に村に確かめてください。
遠方に住んでいます。家財のごみはどうすればいいですか?
粗大ごみは地域で収集日が違います。宝珠山地域は8月と2月の10日の年2回、小石原地域は6・8・10・12・3月の第3月曜日の年5回で、ステッカーは1枚200円です。量が多い場合の出し方は、住民福祉課(0946-74-2311)に先に聞いてください。
遠方に住んでいます。何から始めればいいですか?
ふるさと推進課(0946-72-2312)に電話して、解体の補助の条件を聞くところからです。解体の補助も空き家バンクも同じ窓口です。見直しで額が上がったばかりなので、今年度の予算と受付の状況もあわせて聞いておくと確実です。
相談先
解体の補助も、空き家バンクも、ここです
東峰村 ふるさと推進課
0946-72-2312見直し後の解体補助の条件は、ここで確かめてください。Fax 0946-28-7723、所在地は〒838-1792 福岡県朝倉郡東峰村大字宝珠山6425番地(宝珠山庁舎)です。
| 用件 | 担当 |
|---|---|
| 解体の補助 空き家バンク・改修などの補助 | ふるさと推進課 0946-72-2312 |
| ごみ | 住民福祉課(小石原庁舎) 0946-74-2311 |
| 空き家の活用の相談 | 福岡県空き家活用サポートセンター「イエカツ」 092-726-6210 県から委託された公的な窓口です |
売ったときの税金には、相続した空き家を売った場合の3,000万円の特別控除があります。使えるかどうかは、建てた時期や売る時期、売る前に解体するかどうかなどで変わります。控除を受けるには市区町村が交付する確認書が必要なので、交付の窓口は村に確かめてください。売る前に専門家に確かめておくほうが安全です。
相談しやすい税理士を探すなら【税理士ドットコム】
税理士を無料で紹介してもらえるサービスです。3,000万円の控除が自分の場合に使えるか、売ったときにいくら税金がかかるかを相談できます。相続税の申告についても相談できます。運営は弁護士ドットコム株式会社で、全国47都道府県に対応しています。
※紹介を受けても契約が確定するものではありません。控除に該当するかどうかの最終判断は税務署が行います。費用を聞くだけの相談もできます。
4つの道を、もっと詳しく
ここまで東峰村の制度を見てきました。制度は市ごとに違いますが、考え方の順番はどの市でも同じです。売るとき・壊すとき・貸すとき・そのままにするときに、何を先に確かめるかをまとめています。
ほかの市町村を調べる
実家が東峰村以外にある場合は、そちらの市町村の制度を見てください。福岡県には60市町村があり、上限額は20万円から100万円まで5倍の開きがあります。そして東峰村のように、制度を大きく見直したばかりの市町村もあります。隣の町と同じとは限りません。
ほかの市のページも公開しています。解体補助の上限は市によって違い、福岡県内では20万円から100万円まで5倍の開きがあります。実家とご兄弟の家が別の市にある場合は、両方を見比べてください。
同じ福岡の市町村
ほかの地域
制度の内容は東峰村の公式ページと例規集を2026年9月30日に確認して作成しています。補助金は年度ごとに条件が変わり、予算額に達した時点で受付を終了することがあります。申請の前に必ず担当課でご確認ください。税や法律の取り扱いは個別の事情で変わります。実際の判断は村の担当課・税務署・専門家にご相談ください。

