中間市には空き家が3,150戸あります。そのうち1,660戸が、別荘でも賃貸募集中でもない「その他空き家」——相続したまま使われていない家です。福岡県内では20番目の多さになります。
空き家率は15.5%で、県の中央値13.6%より上です。47市町村のうち高いほうから19番目で、みやま市と並びます。北九州市の16.0%のすぐ下という位置です。
中間市は、塀まで補助が出る市です
解体の見積もりを取ると、ほぼ必ずブロック塀の撤去が項目に入ってきます。ところがこれを解体補助の対象外としている市は多いのです。春日市と筑紫野市は「塀や植栽の撤去、整地など、住宅の解体に付随しないものは対象外」と明記しています。
中間市には、塀のための別の補助金があります。撤去費用の3分の2、上限16万円。解体の50万円とは別の制度で、担当する課も違います。
もうひとつ、空き家バンクに登録した物件を買う人に25万円が出ます。売る側からすると、値引きと同じ効果になります。
中間市にある3つの補助金
093-246-6155
093-246-6260
093-246-6155
出典:中間市「老朽危険家屋等解体補助金制度」「中間市ブロック塀等撤去費補助金」「中古住宅購入補助金制度」(2026年9月24日確認)
解体の補助と塀の補助を同時に使えるかどうかは、市のページに書かれていません。担当する課も分かれているので、両方を考えている場合は先にそれぞれへ確認してください。
中間市で先に知っておくこと
- ★どのくらい傷んでいれば通るか、点数表が公開されています
要綱の別表に「家屋等の老朽度の判定基準」が全文載っています。合計100点以上で対象。県内で公開しているのは中間市をふくめて16市町村です。 - ★解体は市内の業者に頼む必要があります
要綱は「市内事業者が解体工事を行うもの」としています。市外の安い業者を見つけても対象外です。 - ★要綱に「相続人」が2箇所書いてあります
第1条の定義と第4条の補助対象者の両方に出てきます。相続した空き家で使えることがはっきりしています。ただし共有者や相続人が複数いる場合は全員の同意が必要です。 - ★★放置して「命令」を受けると、この補助は使えなくなります
要綱の条件に「空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく命令を受けていないこと」があります。待つほど選択肢が減る仕組みです。 - ★契約より前に、まず事前相談です
建築物調査の申請 → 市が現地を判定 → 結果の通知 → 工事に着手する前に交付申請、という順番です。
対象は昭和56年5月31日以前にしゅん工した木造または軽量鉄骨造等の建物です。アパート等の共同住宅、居宅部分を含まない店舗・事務所・倉庫を単独で解体する場合は対象外になります。所有者が法人の場合も対象外です。
まず、4つのうちどれに当てはまるか
相続した家について決めることは、結局4つしかありません。国土交通省の令和6年空き家所有者実態調査では、相続で空き家を取得した人の選択はこうなっています。
| 選択 | 割合 | 中間市の場合 |
|---|---|---|
| そのまま所有 | 32.7% | 管理の受け皿は市のページで見当たりません。命令を受けると解体補助が使えなくなります |
| 売る | 21.7% | ★バンクに載せると、買う人に25万円 |
| 壊す | 15.3% | ★2分の1・上限50万円。塀は別枠で3分の2・上限16万円 |
| 貸す・活用 | 4.6% | 空き家バンクあり。ただし市は仲介を行いません |
出典:国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査
① 売る
売り方は2つあります。物件の状態で選び方が変わります
仲介は不動産会社に買い手を探してもらう方法です。相場に近い値段になりますが、買い手が見つかるまで時間がかかります。買取は業者に直接売る方法です。値段は下がりますが、買い手を探す必要がないので早く終わります。
中間市はJR筑豊本線が通り、北九州市に隣接しています。ただし空き家率15.5%は県の中央値13.6%より上で、放っておいて売れる市ではありません。総住宅数20,270戸に対して空き家が3,150戸あります。まず値段を知ることから始めてください。
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※査定を申し込んでも売却が確定するものではありません。金額に納得できなければ断れます。
★空き家バンクに載せると、買う人に25万円が出ます
中間市には中古住宅購入補助金制度があります。補助を受けるのは買う人ですが、売る側にとっては値引きと同じ効果になります。
| 補助額 | 25万円(中古住宅1回が限度) |
| ★対象の住宅 | 中間市空き家バンクに登録された物件であること 床面積が50平方メートル以上で、その2分の1以上が居住用 |
| 買う人の条件 | 購入時に市外に居住していて転入する人 転入日から10年以上市に居住できる人 転入日時点で中学生以下の子ども(2親等以内)と同居、または夫婦のいずれか一方が40歳未満の世帯 原則として自治会に加入すること |
| 申請 | 転入日より1年以内。予算額に達した時点で受付終了 |
| 窓口 | 建設産業部 都市計画課 定住促進係 093-246-6155 |
出典:中間市「中古住宅購入補助金制度」(ページ更新日2022年11月18日・2026年9月24日確認)
誰が買っても25万円が出るわけではありません。市外から転入して10年以上住む、子育て世帯か夫婦のどちらかが40歳未満——という条件が付きます。それでもバンクに登録しておけば、条件に当てはまる買い手が現れたときに25万円ぶん有利になります。登録しておいて損はありません。
★3,000万円の控除は、市のページに案内が見当たりません
相続した家を売るときは空き家の3,000万円特別控除が使えることがあります。この制度を使うには、市区町村が出す被相続人居住用家屋等確認書が必要です。
中間市の公式サイトを確認した範囲では、この確認書についての案内が見当たりませんでした。制度が使えないという意味ではありません。窓口の案内がページに出ていない、ということです。売却を考えている場合は、どの課が確認書を出すのかを都市計画課(093-246-6155)に聞くところから始めてください。
| 控除額 | 譲渡所得の金額から3,000万円を特別控除 |
| 期限(両方を満たすこと) | 相続日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで かつ令和9年(2027年)12月31日まで |
| 対象 | 相続開始の直前まで被相続人が家屋に居住していたこと |
| 必要な書類 | 被相続人居住用家屋等確認書(市区町村が交付) |
実際に控除が使えるかどうかの判断は、税務署か税理士にご確認ください。市が出すのは確認書までです。
相談しやすい税理士を探すなら【税理士ドットコム】
税理士を無料で紹介してもらえるサービスです。3,000万円の控除が自分の場合に使えるか、売ったときにいくら税金がかかるかを相談できます。相続税の申告についても相談できます。運営は弁護士ドットコム株式会社で、全国47都道府県に対応しています。
※紹介を受けても契約が確定するものではありません。費用を聞くだけの相談もできます。
売る前に確認すること:相続登記が済んでいますか
名義が親のままだと、売ることができません。相続登記は2024年4月から申請が義務になりました。それより前に相続した不動産も対象で、令和9年(2027年)3月31日が期限です。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料があります。
中間市の場合、登記は解体の補助にも直接効いてきます。要綱は補助対象者を「登記事項証明書(未登記の場合は固定資産税課税明細書)に所有者として記録されている者」と「その相続人等」としており、共有者や相続人が複数いる場合は全員の同意を求めています。
相続した不動産の売却なら【ラクウル】
相続した不動産の買取を専門にしている業者です。相続調査、遺産分割協議書の作成、各種手続きまで含めて相談できます。登記が済んでいない、相続人が複数いて話がまとまらない——そうした段階からでも相談できる窓口です。相談は無料です。
※相談しても売却が確定するものではありません。手続きだけ相談することもできます。
② 壊す(中間市の解体補助金)
中間市老朽危険家屋等解体補助金
| 補助額 | 対象費用の2分の1を乗じて得た額以内。上限50万円 ★対象費用は消費税を除いた解体および解体に係る処分に要する費用。1,000円未満の端数は切捨て |
| 対象の建物 | 昭和56年5月31日以前にしゅん工した木造または軽量鉄骨造等の建築物 昭和56年6月1日以後に増改築を行ったものを含みます |
| ★判定 | 別表の基準による評点の合計点が100点以上 ほかに「市長が解体の必要があると認める建築物」という定めもあります |
| ★業者 | 市内事業者が解体工事を行うこと 市内に事業所を有する個人事業主、または市内に本店もしくは支店を有する事業者 |
| ★申請できる人 | 登記事項証明書(未登記なら固定資産税課税明細書)に所有者として記録されている者、またはその相続人等 ★法人は除きます |
| ★同意 | 複数の共有者または相続人がいる場合は全員の同意が必要 |
| ★そのほかの条件 | 補助対象者の世帯員全員に市税の滞納がないこと 暴力団員でないこと 空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく命令を受けていないこと |
| 対象外 | 所有者が法人/補助を受ける目的で故意に破損させた場合/アパート等の共同住宅、または居宅部分を含まない店舗・事務所・倉庫等を単独で解体する場合/国・県・他の団体等から解体に係る補助金等を受けて解体する場合 |
| 回数 | 同一敷地かつ同一の補助対象者で1回限り |
| ★順序 | 事前相談が必須。工事に着手する前に交付申請 |
| 申請期間 | 先着順に受付し、予算額に達した時点で受付を終了 具体的な期間・予算額の記載はありません |
| 窓口 | 建設産業部 都市計画課 定住促進係 093-246-6155 |
出典:中間市「老朽危険家屋等解体補助金制度」(ページ更新日2022年11月18日)および「中間市老朽危険家屋等解体補助金交付要綱」(2026年9月24日確認)
金額の計算で1つだけ注意があります。要綱は対象費用を「消費税を除いた」費用と定めています。見積書の税込額ではなく、税抜の額に2分の1を掛けます。上限の50万円に届くには、税抜で100万円の工事費が必要という計算になります。
★★どのくらい傷んでいれば通るのか、点数で公開されています
「老朽危険家屋」という言葉だけでは、自分の実家が当てはまるのか分かりません。中間市は、その判定基準を要綱の別表に全文載せています。
家屋等の老朽度の判定基準(要綱 別表・第2条関係)
- 床|根太落ちがある10点
- 床|根太落ちが著しい、または床が傾斜している15点
- 基礎・土台・柱・はり|柱の傾斜、土台や柱の腐朽・破損など小修理を要する25点
- 基礎・土台・柱・はり|基礎の不同沈下、柱の著しい傾斜、はりの腐朽・破損など大修理を要する50点
- 基礎・土台・柱・はり|腐朽破損や変形が著しく崩壊の危険がある100点
- 外壁・界壁|仕上材料の剥落や腐朽で下地が露出している15点
- 外壁・界壁|著しく下地が露出、または壁を貫通する穴がある25点
- 屋根|一部に剥落やずれがあり、雨漏りがある15点
- 屋根|著しい剥落、軒の裏坂垂木等の腐朽、軒の垂れ下がり25点
- 屋根|著しく変形している50点
- 道路等への影響|外壁や屋根材が道路・隣接地に落下するなど、敷地外に被害を及ぼすおそれがある25点
- その他|街並みの景観を著しく害するなど、特別な配慮が必要15点
合計が100点以上で対象になります。 基礎や柱に崩壊の危険があると判定されれば、それだけで100点です。 そうでなければ「大修理50点+屋根の著しい変形50点」のような組み合わせになります。 「小修理25点+外壁の下地露出15点+屋根の雨漏り15点+景観15点」なら70点で届きません。
出典:中間市「中間市老朽危険家屋等解体補助金交付要綱」別表(第2条関係)(2026年9月24日確認)
自分で数えた点数がそのまま通るわけではありません。建築物調査を申請して、市が現地を見て判定します。それでも、どのあたりかを先に見当づけられるのは大きな違いです。
当サイトで調べた23市町村のうち、判定基準を公開していたのは豊前市・中間市・糸島市・うきは市の4市でした(その後の調査で、公開しているのは県内で16市町村と分かっています)。中間市と豊前市の点数表は同じ内容で、糸島市とうきは市は5つの区分に分かれたもっと細かい表です。飯塚市・嘉麻市・宮若市も「評点100点」で判定しますが、内訳は公開していません。
なお、点数に届かない場合でも要綱には「市長が解体の必要があると認める建築物」という定めがあります。点数だけで機械的に切る作りにはなっていません。
★★放置して「命令」を受けると、補助が使えなくなります
要綱の補助対象者の条件に、こうあります。
空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)に基づく命令を受けていないこと。
中間市老朽危険家屋等解体補助金交付要綱 第4条第3項第3号
市から命令を受けた時点で、この補助金は使えなくなります。放置したままでいると、選択肢のほうが先に減っていく仕組みです。
そしていま、中間市は市内全域の空き家を調べています。市は令和8年7月から9月(予定)にかけて空き家実態調査を実施すると公表しました。民間事業者に委託し、調査員が身分証明書を携帯して建物の外観を目視で確認するという方法です。「今後の空き家対策の基礎資料とするため」とされています。
出典:中間市「空き家実態調査を実施します」(ページ更新日2026年7月10日・2026年9月24日確認)
調査の結果がどう使われるかまでは公表されていません。特定空家の判断に使うとは書かれていないので、そこは読み込まないでください。確かなのは、いま市が全域を見て回っているということです。
いくらもらえるか計算する
補助金シミュレーター
上限額に達しています。
この金額がそのまま出るわけではありません。 解体の補助を受けるには評点の合計が100点以上と判定される必要があります。 対象は昭和56年5月31日以前にしゅん工した木造または軽量鉄骨造等で、 市内事業者が施工することが条件です。 対象費用は消費税を除いた額で計算します。 塀の補助は道路に面する高さ1メートル以上の塀が対象で、 市の危険度診断で診断カルテが40点未満であることが条件です。 2つを同時に使えるかどうかは市のページに書かれていません。 どちらも交付決定を受ける前に契約・着工すると対象外になります。
出典:市公式ページ(時点)
税抜100万円の解体工事で、上限の50万円に届きます。塀は24万円の工事で上限の16万円です。
★塀の撤去は、別の課の別の制度です
| 補助額 | 補助対象経費の3分の2、または上限額16万円のいずれか低い額 1,000円未満は切り捨て |
| 対象の塀 | 道路に面するもの 高さが1メートル以上のもの 市の危険度診断で診断カルテが40点未満のもの |
| 対象者 | ブロック塀の所有者で、同一敷地内で過去にこの補助金を受けていない/市税を滞納していない/暴力団等でないこと |
| 申請期間 | その年度の12月末日まで |
| ★順序 | 交付決定前に工事契約・着手をすると対象外 |
| 窓口 | 建設産業部 建設課 建築係 093-246-6260 ★解体補助の都市計画課とは別の課・別の番号です |
出典:中間市「中間市ブロック塀等撤去費補助金」(ページ更新日2026年4月1日・2026年9月24日確認)
対象者の条件に「居住していること」は書かれていません。ただし空き家の塀でも使えるかどうかは、市のページに明記がありません。解体の補助と同時に使えるかどうかも書かれていません。どちらも建設課(093-246-6260)と都市計画課(093-246-6155)に確認してください。
この50万円は、県内でどのくらいか
福岡県で金額を確認できた55市町村と比べると
- 上限額 50万円 上から13番目
- 50万円より高いのは12市町村だけです。50万円は25市町村あり、県内でいちばん多い金額です。県内の中央値は50万円なので、ちょうど真ん中の水準になります。
- 補助率 2分の1 県内でいちばん多い
- 34市町村がこの率です。23パーセントが14市町村、3分の1が4市町村、筑紫野市が60パーセント、糸田町が5分の4です。2分の1は標準的な水準です。
- ★判定基準を公開 県内で16市町村
- 「評点100点」という基準を出している市はほかにもありますが、どの状態で何点かを公開しているのは豊前市・中間市・糸島市・うきは市・大川市・大野城市・鞍手町・水巻町・福智町・広川町・大刀洗町・筑前町・遠賀町・桂川町・大木町・小竹町の16市町村でした。中間市と豊前市の点数表は同じ内容で、糸島市とうきは市はもっと細かく区分されています。
- ★塀の撤去に別枠がある 解体補助とは別の制度
- 春日市や筑紫野市は塀の撤去を解体補助の対象外と明記しています。中間市は別の制度で拾えます。なお塀の補助を持つ市町村がほかにもあるかどうかは、当サイトではまだ調べていません。
- 市内業者の指定あり 県内で17市町村
- 中間市・田川市・久留米市・直方市・八女市・行橋市・宮若市・嘉麻市・糸島市・うきは市・福津市・福智町・芦屋町・香春町・糸田町・大刀洗町・小竹町。市外の安い業者を見つけても対象外になります。
金額も補助率も、中間市は県内の真ん中です。 違いが出るのは塀まで拾えることと、通るかどうかを先に見当づけられること、 そしてバンクに載せると買い手に25万円が出ることです。
見積もりはどう取るか
解体費用は建物の構造・広さ・前面道路の幅・隣家との距離で変わります。1社だけの見積もりでは、高いか安いか判断できません。複数社から取って比べてください。
中間市には2つの注意があります。ひとつは市内事業者が施工すること。市外の業者では対象外です。もうひとつは塀の撤去費を分けて出してもらうこと。解体と塀は別の制度なので、金額が混ざっていると申請のときに困ります。
見積もりを取ること自体は、交付決定の前でも問題ありません。申請には見積書が必要だからです。やってはいけないのは契約と着工です。
解体無料見積ガイド
解体業者の一括見積もりサイトです。建物の情報を入力すると、対応できる業者から見積もりが届きます。相場を知るためだけに使うこともできます。利用は無料です。
※中間市の補助を使う場合は市内事業者が施工することが条件です。相場の確認に使ったうえで、申請は市内業者の見積書で行ってください。交付決定前の契約・着工は対象外になります。
壊した後の更地をどうするか
建物を壊すと住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が上がります。売る見通しが立っていない状態で先に壊すと、税金だけが増えます。
中間市の空き家率15.5%は県の中央値より上です。壊してから売る前提で動くなら、先に値段の見当をつけておいてください。更地の活用と売る場合の進め方もあわせてご覧ください。
③ 貸す・活用する
★案内は、固定資産税の納付書に入っています
中間市の空き家バンクは、登録の入口が変わっています。市の説明はこうです。
「固定資産税納付書に同封された案内文」を受け取り、登録申込書と登録カードを提出する——という流れです。
これは遠方に住んでいる相続人にとって意味があります。実家の固定資産税は、名義人のところに必ず届きます。その封筒に案内が入っているので、市のホームページを見に行かなくても手元に届く設計になっています。当サイトで調べた20市町村のなかで、この形は中間市だけでした。
| 登録の流れ | 固定資産税納付書に同封の案内文 → 登録申込書・登録カードを提出 → 物件所有者と不動産業者が現地調査・権利関係調査 → 市役所とホームページで情報紹介 → 利用希望者が利用登録申込書を提出 → 売買契約を交渉・締結 |
| ★市の関与 | 「中間市では、売買・賃貸の仲介は行っていません」 個人間、またはいずれかの不動産業者の仲介で進めます |
| 掲載件数 | 31件(2026年9月24日確認) 物件の登録番号はNo.522まで進んでいます。成約件数の公表はありません |
| 買う人への補助 | 中古住宅購入補助金 25万円(条件あり) |
| 窓口 | 建設産業部 都市計画課 定住促進係 093-246-6155 |
出典:中間市「空き家バンク制度」(ページ更新日2022年11月18日)および物件一覧(2026年9月24日確認)
市が仲介をしないという点は、良い面と悪い面の両方があります。個人間で売買すれば仲介手数料がかかりません。一方で権利関係の確認や契約書の作成を自分たちで行うことになります。相続した家は名義や境界の問題が出やすいので、不安があれば不動産業者か司法書士に入ってもらうほうが安全です。
なお登録できる物件・できない物件の条件は、市のページに書かれていません。筑紫野市のように「相続登記が完了していないと断ることがある」と明記している市もあります。中間市の場合は、まず都市計画課に聞いてください。
④ 何もしない(いちばん多い選択)
相続で空き家を取得した人の32.7%が「空き家として所有しておく」と答えています。売る21.7%、壊す15.3%、貸す4.6%のどれよりも多い。決めていないのは、あなただけではありません。
ただし中間市の場合は、待つと使える制度が減ります。解体の補助には「空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく命令を受けていないこと」という条件があります。命令を受けた時点で、50万円は使えなくなります。
さらに市はいま、市内全域の空き家を見て回っています。令和8年7月から9月(予定)の空き家実態調査です。「そのままにしておく」を選ぶとしても、実家がどう見られているかは変わっていきます。持ち続ける場合にかかる費用と、放置したときのリスクは何もしない場合のページにまとめています。
管理の受け皿は、市のページに見当たりません
持ち続けると決めた場合、誰かに見回りを頼めるかどうかが現実的な問題になります。
中間市の公式サイトを確認した範囲では、シルバー人材センターとの協定や空き家管理サービスの案内は見当たりませんでした。県内には受け皿を用意している市もあります。春日市はシルバー人材センターの管理サービスの料金を公開していて、敷地内の見回りが1回2,560円からです。柳川市・宗像市・筑紫野市・糸島市にも協定があります。
中間市に同じ仕組みがあるかどうかは、都市計画課(093-246-6155)に確認してください。市のページに出ていないだけ、という可能性もあります。
止まっている理由は、だいたいこの5つです
| 理由 | 割合 | 中間市で調べられること |
|---|---|---|
| 解体費用をかけたくない | 47.3% | 2分の1・上限50万円。塀は別枠で3分の2・上限16万円 |
| さら地にしても使い道がない | 34.8% | 空き家率は中央値より上。更地の活用も検討できます |
| 取り壊すと固定資産税が高くなる | 28.2% | 更地にする時期を売却の見通しと合わせる |
| 家財などの処理が困難 | 21.6% | 粗大ごみは1枚524円。持ち込みは10kgごとに220円 |
| どうすればよいか分からない | 13.8% | 点数表で見当をつけて、都市計画課へ事前相談 |
出典:国土交通省 令和6年空き家所有者実態調査(複数回答・全国)
一方で「物置として必要」55.8%、「将来自分や親族が使うかもしれない」25.1%、「仏壇など」21.6%は、情報で変わるものではありません。調べても答えが変わらない理由なら、それは「決めた」ということです。その場合でも相続登記だけは済ませておいてください。令和9年3月31日が期限です。
どれを選んでも必要になること:家財の片づけ
| 粗大ごみ | 指定袋に入らない大きさのもの、または重さ10キログラム以上の品物で、幅・奥行・高さの合計が4メートル未満、重さ50キログラム未満のもの |
| 手数料 | 一般品目 524円(シール1枚) 寸法の合計2.5メートル未満、かつ重さ25キログラム未満 特定品目 1,048円(シール2枚) 寸法の合計4メートル未満、重さ50キログラム未満 |
| シールの販売 | 指定ごみ袋取扱店 |
| 申し込み | 粗大ごみ受付センター 093-281-5380 月曜日〜金曜日(土日祝を除く)8時30分〜17時00分 |
| ★出す場所 | 敷地内の玄関前など収集しやすい場所に午前8時までに 道路まで運び出す必要がありません |
| 出せないもの | エアコン、テレビ、冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機、衣類乾燥機 |
| ★直接持ち込み | 遠賀・中間リレーセンター(遠賀郡岡垣町大字糠塚103番地) 10kg未満220円、10kg以上は10kgごとに220円(令和6年6月現在) 8時30分〜11時30分/13時〜16時30分(日曜・祝日は受付できません) |
| 窓口 | 環境上下水道部 環境保全課 衛生美化係 093-245-5300 |
出典:中間市「粗大ごみの捨て方」(ページ更新日2026年5月13日)「自己搬入(直接ごみを持ち込む場合)」(ページ更新日2024年8月26日・2026年9月24日確認)
中間市には1回に出せる個数の制限が書かれていません。春日市は「1回3品まで、収集は月1回」なので、実家1軒分の家財にはまったく足りませんでした。中間市はその制約がないぶん、収集で進めやすい市です。
まとまった量が出る場合は持ち込みのほうが安くなります。10kgごとに220円なので、1トンで22,000円という計算です。ただし搬入先の遠賀・中間リレーセンターは岡垣町にあります。市外まで運ぶことになるので、往復の手間も入れて考えてください。
持ち込みに市民の身分証が必要かどうか、予約が要るかどうかは市のページに書かれていません。朝倉市のように身分証を求める市もあります。遠方から行く場合は、先に環境保全課(093-245-5300)に確認してください。
なお解体補助の対象になるのは住宅の解体・撤去とその処分の費用です。家財の処分費は含まれません。見積もりを取るときは、解体・塀・家財を分けてもらうと後の手続きがはっきりします。
捨てる前に、売れるものがないか確認する
「捨てる量を減らす」ことが、そのまま費用に効きます。着物、古い家具、食器、切手、古銭、カメラ、レコード、仏具。買い手が付くものは、処分費用がかからないうえに現金になります。出張査定に来てもらえる業者もあるので、家財を運び出す前に一度確認してみてください。
※このセクションには現在、掲載できる買取業者の広告がありません。★送客リンクの入れ場所(家財・遺品整理)
中間市の空き家の現状
| 総住宅数 | 20,270戸 |
| 空き家 | 3,150戸 |
| その他空き家 | 1,660戸(県内20位) |
| 空き家率 | 15.5%(47市町村中19番目に高い/みやま市と並ぶ) |
出典:総務省 令和5年住宅・土地統計調査
総住宅数は20,270戸で、県内では小さいほうの市です。それに対して空き家が3,150戸。6軒に1軒近くが空き家という計算になります。県の中央値13.6%を上回り、北九州市の16.0%のすぐ下です。
そのうち「その他空き家」が1,660戸。1,660世帯が、同じことで迷っている計算です。市が令和8年に全域の実態調査を始めたのも、この数字を踏まえてのことだと考えられます。
よくある質問
相続した空き家でも解体の補助は使えますか?
使えます。要綱の第1条は対象を「所有者等(老朽危険家屋等の所有者又は所有者の相続人をいう。)」と定義し、第4条でも補助対象者に「登記事項証明書に所有者として記録されている者」と「その相続人等」を挙げています。条文の2箇所に相続人が書かれています。ただし複数の共有者または相続人がいる場合は、全員から解体についての同意を得る必要があります(第4条第2項)。なお所有者が法人の場合は対象外です。
どのくらい傷んでいれば対象になりますか?
要綱の別表に点数表が公開されています。合計100点以上で対象です。基礎・土台・柱・はりの腐朽破損や変形が著しく崩壊の危険があると判定されれば、それだけで100点です。そこまででなければ「大修理50点+屋根の著しい変形50点」のような組み合わせになります。小修理25点+外壁の下地露出15点+屋根の雨漏り15点+景観15点なら70点で届きません。自分で数えた点数がそのまま通るわけではなく、建築物調査を申請して市が現地を判定します。なお点数に届かなくても「市長が解体の必要があると認める建築物」という定めがあります。
ブロック塀の撤去も補助の対象になりますか?
解体補助とは別の制度で対象になります。中間市ブロック塀等撤去費補助金があり、補助対象経費の3分の2、または上限16万円のいずれか低い額です。対象は道路に面する高さ1メートル以上の塀で、市の危険度診断で診断カルテが40点未満であることが条件。申請はその年度の12月末日までです。窓口は建設課 建築係(093-246-6260)で、解体補助の都市計画課とは別になります。空き家の塀でも使えるか、解体補助と同時に使えるかは、いずれも市のページに書かれていません。先に建設課へ確認してください。
補助額はどうやって決まりますか?
対象費用の2分の1で、上限50万円です(1,000円未満切捨て)。ここで注意があります。要綱は対象費用を「消費税を除いた」解体および解体に係る処分に要する費用と定めています。見積書の税込額ではなく、税抜の額に2分の1を掛けます。上限の50万円に届くには税抜で100万円の工事費が必要という計算です。
市外の業者に頼んでもいいですか?
対象外になります。要綱は補助の対象を「市内事業者(市内に事業所を有する個人事業主又は市内に本店若しくは支店を有する事業者)が解体工事を行うもの」としています。当サイトで調べた範囲では、市内・町内業者の指定がある市町村は県内で17あり、中間市もそのひとつです。相場を知るために市外も含めて見積もりを取るのは問題ありません。ただし申請に使う見積書と実際の契約は市内事業者で行ってください。
契約してから申請してもいいですか?
対象外になります。要綱は「補助対象建築物を解体するに当たり、補助金を受けようとするときは、当該解体工事に着手する前に…交付申請書を提出しなければならない」としています。さらにその前段として事前相談が必須です。建築物調査申請書を出し、市が現地を調査して建築物調査結果報告書で結果を通知する、という順番になります。塀の補助も同じで、交付決定前に契約・着手すると対象外です。
放置していると補助は受けられなくなりますか?
命令を受けると受けられなくなります。要綱の補助対象者の条件に「空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく命令を受けていないこと」があります。市から命令を受けた時点で、この50万円は使えなくなります。待つほど選択肢が減る仕組みです。なお中間市は令和8年7月から9月(予定)にかけて市内全域の空き家実態調査を行っています。民間事業者に委託し、調査員が身分証明書を携帯して建物の外観を目視で確認するという方法です。調査結果の使い道は「今後の空き家対策の基礎資料」までしか公表されていません。
申請の締切はいつですか?
解体補助は日付が公表されていません。市は「先着順に受付し予算額に達した時点で受付を終了」とだけ書いており、申請期間も予算額も記載がありません。年度の早いうちに事前相談へ行くほうが確実です。一方ブロック塀の撤去補助には「その年度の12月末日まで」という締切があります。制度によって違うので、両方を使うつもりなら塀のほうの期限から逆算してください。
空き家バンクはどうやって登録しますか?
固定資産税納付書に同封された案内文から始まります。案内文を受け取り、登録申込書と登録カードを提出すると、物件所有者と不動産業者が現地調査・権利関係調査を行い、市役所とホームページで紹介されます。遠方に住んでいても、実家の固定資産税の通知と一緒に案内が届く設計です。ただし「中間市では、売買・賃貸の仲介は行っていません」とあり、個人間またはいずれかの不動産業者の仲介で進めることになります。掲載は31件(2026年9月24日確認)で、登録番号はNo.522まで進んでいます。成約件数の公表はありません。
空き家バンクに登録すると、売るときに有利になりますか?
条件に当てはまる買い手にとっては有利になります。中間市には中古住宅購入補助金制度があり、空き家バンクに登録された物件を買う人に25万円が出ます。買う側の条件は、購入時に市外に居住していて転入すること、転入日から10年以上市に居住できること、転入日時点で中学生以下の子ども(2親等以内)と同居しているか夫婦のいずれか一方が40歳未満であること、原則として自治会に加入することです。物件側は床面積50平方メートル以上で、その2分の1以上が居住用であることが条件。誰が買っても25万円が出るわけではありませんが、売る側から見れば値引きと同じ効果になります。
3,000万円の控除に必要な確認書はどこでもらえますか?
中間市の公式サイトを確認した範囲では、案内が見当たりませんでした。制度が使えないという意味ではなく、窓口の案内がページに出ていないということです。確認書は市区町村が交付するものなので、どの課が担当するかを都市計画課(093-246-6155)に聞くところから始めてください。なお控除には相続日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ令和9年12月31日までという期限があります。実際に控除が使えるかどうかの判断は税務署か税理士にご確認ください。
家財の片づけは市の収集で足りますか?
中間市は1回に出せる個数の制限が書かれていません。粗大ごみは一般品目が1枚524円(寸法の合計2.5メートル未満かつ25キログラム未満)、特定品目が1,048円(寸法の合計4メートル未満・50キログラム未満)です。申し込みは粗大ごみ受付センター(093-281-5380)へ。出す場所が「敷地内の玄関前など」なので、道路まで運び出す必要がありません。まとまった量なら遠賀・中間リレーセンター(岡垣町)へ直接持ち込むと10kgごとに220円、1トンで22,000円ほどです。ただし搬入先は市外にあります。身分証や予約が必要かは記載がないので、環境保全課(093-245-5300)に確認してください。
相談先
解体の補助金は、まず事前相談から
中間市 建設産業部 都市計画課 定住促進係
093-246-6155要綱は「事前に市と相談を行い、建築物調査申請書を提出しなければならない」としています。契約より前、工事に着手する前にこちらへ。空き家バンクと中古住宅購入補助金も同じ窓口です。塀の撤去だけは建設課になります。
| 用件 | 担当 |
|---|---|
| 解体補助の事前相談・申請 空き家バンク/中古住宅購入補助金 | 建設産業部 都市計画課 定住促進係 093-246-6155 |
| ★ブロック塀の撤去補助 | 建設産業部 建設課 建築係 093-246-6260 |
| 粗大ごみ・家財の処分 | 環境上下水道部 環境保全課 衛生美化係 093-245-5300 |
| 粗大ごみの申し込み | 粗大ごみ受付センター 093-281-5380 月〜金(土日祝を除く)8時30分〜17時00分 |
| 県の無料相談 | イエカツ(福岡県空き家活用サポートセンター) 092-726-6210 |
4つの道を、もっと詳しく
ここまで中間市の制度を見てきました。制度は市ごとに違いますが、考え方の順番はどの市でも同じです。売るとき・壊すとき・貸すとき・そのままにするときに、何を先に確かめるかをまとめています。
ほかの市町村を調べる
実家が中間市以外にある場合は、そちらの市町村の制度を見てください。福岡県には60市町村があり、上限額は20万円から100万円まで5倍の開きがあります。補助率も23パーセントから3分の2まで幅があり、相続した空き家に使えるかどうかも市によって違います。隣の市と同じとは限りません。
ほかの市のページも公開しています。解体補助の上限は市によって違い、福岡県内では20万円から100万円まで5倍の開きがあります。実家とご兄弟の家が別の市にある場合は、両方を見比べてください。
同じ北九州の市町村
ほかの地域
制度の内容は中間市の公式ページと市が公開している交付要綱を2026年9月24日に確認して作成しています。補助金は年度ごとに条件が変わり、予算額に達した時点で受付を終了します。申請の前に必ず担当課でご確認ください。税や法律の取り扱いは個別の事情で変わります。実際の判断は市の担当課・税務署・専門家にご相談ください。

