糸田町の実家が空き家になって、どうするか決めかねている——そういう方に向けて、町が実際に何を用意しているかを一次情報だけで並べました。
先に、いちばん大事なことを2つ書きます。ひとつめ。糸田町の解体補助は補助率が5分の4です。当サイトが福岡県で調べたなかでは、いちばん高い率です。
ふたつめ。町のページに出ている案内は令和5年度のものが最新です。令和6年度以降の記事が見当たりません。制度が終わったとは書かれていませんが、今年度の受付があるかどうかも分かりません。この点を先に確かめないと、話が進みません。
まず、ここに1本だけ電話してください
糸田町役場 防災管財課
0947-26-1232「老朽危険空き家等解体撤去工事補助金の今年度の受付はありますか」と聞いてください。あるかないかで、この先の進め方が変わります。町のページには令和5年度の案内しか出ていませんが、それは「終わった」という意味ではありません。予算の状況は年度ごとに変わります。
先に結論:条件はそろっているが、年度が分からない
| したいこと | 制度 | 金額 | 誰が使えるか |
|---|---|---|---|
| 壊す | 老朽危険空き家等 解体撤去工事補助金 | 5分の4 上限50万円 | ★所有者又はその相続人 ★令和5年度の案内が最新 |
| 売る・貸す | 空き家等バンク活用事業助成金 (成約奨励) | 売主・買主の双方に各5万円 | 登録空き家を提供した者 /所在地に住民登録する者 |
| 買った人が直す | 同(リフォーム等費用) | 50万円を限度 | 買主等のみ ★町内事業者による改修 |
| 買った人が引っ越す | 同(引っ越し費用) | 10万円を限度 | 買主等のみ |
出典:糸田町「糸田町老朽危険空き家等解体撤去工事補助金について(令和5年度)」「糸田町空き家等バンク活用事業助成金について」(2026年9月28日確認)
糸田町で先に知っておくこと
- ★★補助率5分の4は、当サイトで調べたなかでいちばん高い率です
2番目は東峰村の3分の2(解体後の更地を活用する場合)、3番目は筑紫野市の60パーセント。ただし糸田町は令和5年度の案内が最新です。 - ★対象者に「その相続人」と書いてあります
補助対象者は「補助対象建築物の所有者又はその相続人」。相続した実家がそのまま対象です。 - ★町内の業者に頼む必要があります
町内に本店又は支店等を有する解体撤去業者に依頼する工事が対象です。 - ★共有者全員の同意と、土地所有者の同意が要ります
どちらか欠けると交付を受けられません。兄弟で分けて相続した実家では、ここが先に問題になります。 - ★★空き家バンクは業者のほうから手を挙げる仕組みです
登録申請すると宅建業者が「取り扱いたい」と申し出ます。複数なら所有者が選びます。
解体の補助は防災管財課(0947-26-1232)、空き家バンクとバンク活用助成金は地域振興課(0947-26-4025)です。窓口が分かれています。
まず、4つのうちどれに当てはまるか
相続した家について決めることは、結局4つしかありません。国土交通省の令和6年空き家所有者実態調査では、相続で空き家を取得した人の選択はこうなっています。
| 選択 | 割合 | 糸田町の場合 |
|---|---|---|
| そのまま所有 | 32.7% | 統計データが無く、町内の空き家の数は分かりません |
| 売る | 21.7% | ★成約すれば売主にも5万円。ただし登録物件は1件でした |
| 壊す | 15.3% | ★5分の4・上限50万円。今年度の受付は要確認 |
| 貸す・活用 | 4.6% | 貸借契約でも成約奨励の対象です |
① 壊す(老朽危険空き家等解体撤去工事補助金)
補助金の額と、補助対象者(町のページより)
補助金の額
次のうち、額のいずれか低い方の5分の4以内の額(1,000円未満の端数があるときはこれを切り捨てる。)とし、50万円を上限とする。
(1)補助対象工事費
(2)国土交通大臣が定める1平方メートル当たりの標準除去費
補助対象者
(1)本町の町税等を滞納していない者
(2)補助対象建築物の所有者又はその相続人
(3)その他町長が特に認める者
糸田町「糸田町老朽危険空き家等解体撤去工事補助金について(令和5年度)」(2026年9月28日確認)
「又はその相続人」がそのまま書いてあります。
県内には「現に居住していること」を条件にして相続した空き家を外す市町村が8つありますが、
糸田町は相続人を名指しで対象に入れています。
そして補助率が5分の4です。
当サイトが福岡県で調べたなかでは、これがいちばん高い率になります。
2番目は東峰村の3分の2(解体後の更地を活用する場合)、3番目は筑紫野市の60パーセント、
その次が2分の1で34市町村です。
ただし金額がそのまま5分の4になるわけではありません。
「国土交通大臣が定める1平方メートル当たりの標準除去費」と比べて低いほうに掛けます。
この単価は町のページに書かれていないので、読者が自分で計算することはできません。
当サイトでは、この町に補助金シミュレーターを置いていません。比較の相手になる「国土交通大臣が定める標準除去費」の単価が公開されていないためです。計算機を出すと、実際より高い金額が出て期待させることになります。川崎町・直方市でも同じ理由で置いていません。
| 対象になる建物 | 町内に所在する不良住宅であって、老朽危険空き家等であること 国・地方公共団体・独立行政法人等が所有者等でないこと 修繕、解体その他の措置を命ぜられていないこと 交付決定日時点で工事に着手していないこと 申請する年度中に工事の完了が見込まれること 他の補助金等の交付を受けていない/受ける予定がないこと 公共事業等による移転・建て替え等の補償の対象でないこと |
| ★不良住宅とは | 住宅地区改良法第2条第4項の不良住宅で、住宅地区改良法施行規則第1条第1項の「住宅の不良度の測定方法」に基づき測定した評点が100以上であること ★国の基準をそのまま使っています。町独自の点数表は公開されていません |
| ★対象外になる空き家 | 抵当権その他の担保物権又は賃借権等が設定されているもの 火災その他の災害を起因として空き家等となったもの |
| ★交付を受けられない人 | 共有物で共有者全員の同意を得ていない者 建物と土地の所有者が異なる場合に土地所有者の同意を得ていない者 不動産の販売又は貸付け(駐車場等の貸付けを含む)を業とする者で、その業のために解体撤去工事を行うもの その他町長が適当でないと認める者 |
| 対象になる工事 | 町内に本店又は支店等を有する解体撤去業者に依頼する工事 (土木工事業・建築工事業・解体工事業の許可、または建設リサイクル法の解体工事業の登録があること) ★総工事費から家財道具・機械・車両等の移転又は処分費用等を除いた額 ★消費税及び地方消費税を含む |
| 受付 | 予算に限りがあり、上限に達し次第受付終了 条件や必要書類が多いので、町は事前相談を求めています |
| 担当 | 防災管財課 0947-26-1232 |
出典:糸田町「糸田町老朽危険空き家等解体撤去工事補助金について(令和5年度)」(2026年9月28日確認)
対象経費に消費税が含まれる点は、意外と効きます。県内には「消費税及び地方消費税を除く」としている市町村が複数あり、中間市もその1つです。同じ工事費でも、税込で計算できるぶん対象額が大きくなります。ただし家財道具や車両の処分費は除かれるので、見積もりを分けてもらってください。
そして「不動産の販売又は貸付けを業とする者」が業のために行う解体は対象外です。相続した実家を自分で処分する分には関係ありませんが、更地にして駐車場にする計画がある場合は、事前相談のときに伝えておくほうが安全です。
この5分の4は、県内でどのくらいか
福岡県で金額を確認できた55市町村と比べると
- ★補助率 5分の4 当サイトで調べたなかではいちばん高い率
- 2番目は東峰村の3分の2(解体後の更地を活用する場合)、3番目は筑紫野市の60パーセント、その次が2分の1で34市町村、次いで23パーセントが14市町村、3分の1が4市町村です。ただし糸田町は令和5年度の案内が最新で、今年度の受付があるかを確認できていません。率だけを見て動かないでください。
- 上限額 50万円 県内でいちばん多い金額
- 50万円は25市町村あり、県内でいちばん多い金額です。50万円より高いのは12市町村だけ。最も高い芦屋町・上毛町・東峰村は100万円、最も低いのは田川市の20万円です。
- ★相続した空き家に使えるか 使えます
- 解体補助を確認できた55市町村のうち、相続した空き家に使えると確認できたのは46市町村。糸田町は「その相続人」と条文に書いてある側です。
- ★町内業者の指定 あります
- 県内で市内・町内の業者に限る市町村は17あります。中間市や田川市がそうで、糸田町もこちら側です。町外の安い業者を見つけても対象になりません。
- 計算のしかた 低いほうに掛ける方式
- 工事費にそのまま掛けるのが34市町村、国の基準額と比べて低いほうに掛けるのが24市町村。糸田町は後者です。見積額が高くても補助額は伸びません。
率と上限だけを見れば、県内でもっとも手厚い部類です。
5分の4で上限50万円、しかも相続人が対象と書いてある。
ここまで条件がそろっている町は多くありません。
だからこそ、年度の確認が先です。
令和5年度の案内しか出ていない状態で見積もりを取っても、話が進まない可能性があります。
電話1本で分かることなので、そこから始めてください。
出典:糸田町の補助金ページ、data/subsidies.csv(2026年9月28日確認)
受付があると分かったら、町内業者から見積もりを取ります。ただし相場を知らないまま1社に頼むと、それが高いのか安いのか分かりません。町外の業者から見積もりを取って比べるだけなら自由です。
解体無料見積ガイド
解体業者の一括見積もりサイトです。建物の情報を入力すると、対応できる業者から見積もりが届きます。相場を知るためだけに使うこともできます。利用は無料です。
※こちらは広告です。糸田町の補助を使う場合は町内業者への発注が条件で、交付決定日時点で工事に着手していないことが必要です。相場の比較には使えますが、先に防災管財課へ事前相談してください。
② 売る(成約すれば売主にも5万円)
糸田町空き家等バンク活用事業助成金です。3つのメニューがあり、そのうち成約奨励助成金だけが売主も対象です。
| ★空き家成約奨励助成金 | 空き家バンクを活用し、売買または貸借契約を締結した双方に、奨励金として各5万円 |
| 空き家リフォーム等費用助成金 | 買主等が町内事業者により家屋(敷地内工作物を含む)の改修等を実施した場合、その費用に対し50万円を限度に助成 |
| 空き家引っ越し費用助成金 | 買主等が支払う引っ越しに要する費用に対し10万円を限度に助成 |
| ★共通の条件 | 登録空き家を提供した者(売主等のみ)/登録空き家の所在地に住民登録する者(買主等のみ) ★売主等と買主等が3親等以内の親族ではないこと 所在地に3年以上居住する見込みのある者(買主等のみ) 同一世帯員全員が前年度分の市町村税を滞納していないこと 暴力団員に該当しないこと ★過去にこの要綱に基づく助成金の交付を受けていないこと ★この事業と趣旨を同じくする助成金等を受けていないこと |
| ★申請の時期 | 契約が成立した日から起算して6ヶ月以内 成約奨励…契約が成立した日以後 リフォーム等・引っ越し費用…事業着手前 |
出典:糸田町「糸田町空き家等バンク活用事業助成金について」(2026年9月28日確認)
売主にも5万円が出るのは、県内では多くありません。直方市も空き家バンクの成約で売主に5万円を出しています。買い手側にはリフォーム50万円と引っ越し10万円が用意されているので、買う理由が作りやすい設計です。売る側から見れば、それだけ買い手が見つかりやすくなります。
ただし注意が2つあります。ひとつは「売主等と買主等が3親等以内の親族ではないこと」。身内に譲る場合は対象外です。もうひとつはリフォームの助成が買主側だということ。売る前に自分で直しても、この助成は使えません。
参考までに、県内には売主本人がリフォーム補助を使える市町村もあります。みやま市・八女市・福智町・吉富町がそうです。糸田町は違うので、直してから売るという段取りは自己負担になります。
★空き家バンクは、業者のほうから手を挙げる仕組みです
糸田町の空き家バンクは、ほかの市町村と流れが違います。
糸田町空き家バンク制度 利用の方法(町のページより)
1.空き家等の所有者が、空き家バンク登録申請書(様式第1号)を町に提出する。
※土地の所有者が違う場合は、空き家売却同意書(様式第2号)が同時に必要です。
2.申請内容に基づき、登録事業者(宅地建物取引業者)が取り扱いたい物件を申し出します。
※申出登録事業者が複数のときは、物件の所有者が選定します。
3.空き家バンクに登録完了した場合、登録完了通知書を送付します。
※売買等が困難な物件については、お断りすることがあります。
4.選定事業者が、物件調査を行います。その際、所有者は調査の協力をします。
5.調査した物件が、空き家等として流通できると選定事業者が判断すれば、所有者と選定事業者とで媒介契約を行います。
なお、町は交渉や契約には一切関与しません。また、交渉や契約等に関する一切の紛争等については、当事者間で解決をお願いします。
糸田町「糸田町空き家バンク制度」(2026年9月28日確認)
2番目と、そのただし書きが要点です。
所有者が登録を申し込むと、宅建業者のほうから「取り扱いたい」と申し出ます。
複数の業者が手を挙げた場合は、所有者が選べます。
県内には別の型もあります。古賀市は市が指定した業者と専任媒介契約を結ぶ形で、
他の業者と媒介契約している物件は登録できません。
福智町は町と協定を結んだ宅建事業者がすべて仲介します。
糸田町は、業者を選ぶ余地が所有者に残っている形です。
ただし「売買等が困難な物件については、お断りすることがあります」ともあるので、
手を挙げる業者がいなければ登録まで進みません。
そして、登録物件の数は正直に書いておきます。町のページに出ている登録物件は、2026年7月13日現在で1件でした(売却・上糸田・土地建物)。登録すれば買い手が並ぶ町ではありません。物件情報は福岡県版空き家バンクにも公開されます。
買い手を待つ時間が取れない場合は、買取業者の査定を取るという道もあります。値段を知ってから、バンクに載せるか直接売るかを決めるほうが判断しやすくなります。
空き家・中古戸建て買取専門【ラクウル】
空き家と中古戸建てを専門に買い取っている業者です。仲介と違って買主を探す必要がないため、値が付けば話が早く進みます。傷みが進んでいる家や、遠方で管理が難しい家も対象です。査定の申し込みは無料で、日本全国に対応しています。
※こちらは広告です。糸田町の空き家バンクとは関係のない民間の業者です。査定を申し込んでも売却が確定するものではありません。成約奨励助成金はバンクを活用した契約が対象なので、バンクを使うかどうかを先に決めてください。
③ 貸す・活用する
成約奨励助成金は「売買または貸借契約」が対象なので、貸す場合も売主側に5万円が出ます。借りた側も同じく5万円、さらに引っ越し費用10万円が使えます。
なお、空き家の活用について相談できる県の窓口として福岡県空き家活用サポートセンター「イエカツ」があります。福岡県から委託された一般財団法人福岡県建築住宅センターが運営する公的な窓口で、電話は092-726-6210です。売るか貸すか決めかねている段階でも相談できます。
④ 何もしない(いちばん多い選択)
実態調査では、相続した人の32.7パーセントが「そのまま所有」を選んでいます。持ち続けることにも費用がかかります。固定資産税は毎年かかり、管理不全空家等・特定空家等として勧告を受けると、住宅用地の特例(課税標準が6分の1または3分の1になる仕組み)が外れて税額が上がります。
糸田町で気をつけたいのは、解体補助に予算の上限があることです。町は「予算に限りがありますので、予算上限に達し次第受付を終了いたします」と書いています。年度の早いうちに事前相談へ行くほうが確実です。そして今年度の受付があるかどうかも、まだ分かっていません。
同じ筑豊には空き家率31.0パーセントの川崎町、22.9パーセントの嘉麻市、21.7パーセントの鞍手町があります。地域としては空き家が多い地域です。買い手を待つ時間は、他の地域より長く見ておくほうが現実的です。
糸田町の空き家の現状
糸田町については、空き家の数を示す統計がありません。総務省の令和5年住宅・土地統計調査には、糸田町の市町村別データが収録されていません。総住宅数も、その他空き家の戸数も、空き家率も出せないということです。
当サイトでは、他の市町村では「その他空き家◯戸」という数字を載せています。これは賃貸用・売却用・二次的住宅を除いた、相続などで空いたままの住宅の数です。糸田町ではこの数字が無いので、書いていません。推計で埋めることはしません。
分かっているのは空き家バンクの登録物件が2026年7月13日現在で1件だったことと、同じ筑豊の市町村が県内でも高い空き家率であることです。数字ではなく、制度の中身と年度の確認で判断してください。
よくある質問
補助率5分の4は本当ですか。今も使えますか?
町のページにそう書かれています。「次のうち、額のいずれか低い方の5分の4以内の額(1,000円未満の端数があるときはこれを切り捨てる。)とし、50万円を上限とする」。当サイトが福岡県で調べたなかでは、これがいちばん高い率です。
ただし、この案内は令和5年度のものです。町の新着一覧に令和6年度以降の記事が見当たりません。「廃止された」とは書かれていませんが、今年度の受付があるかどうかも分かりません。
防災管財課(0947-26-1232)に「今年度の受付はありますか」と聞いてください。これが分からないまま見積もりを取っても、話が進まない可能性があります。
なお予算に限りがあり、上限に達し次第受付終了とも書かれています。受付があるとしても、年度の早いうちに動くほうが確実です。
相続した実家の解体に使えますか?
条文の上では使えます。補助対象者は「(1)本町の町税等を滞納していない者 (2)補助対象建築物の所有者又はその相続人 (3)その他町長が特に認める者」。「その相続人」と明記されています。
ただし交付を受けられない場合があります。共有物で共有者全員の同意を得ていない場合、建物と土地の所有者が異なるのに土地所有者の同意を得ていない場合です。兄弟で分けて相続した実家では、ここが先に問題になります。
また対象になる建物は評点が100以上の不良住宅で、抵当権その他の担保物権や賃借権等が設定されているもの、火災その他の災害を起因として空き家になったものは対象外です。
自分の家が「評点100以上」か分かりますか?
自分では分かりません。糸田町が使うのは住宅地区改良法施行規則第1条第1項の「住宅の不良度の測定方法」で、国の基準です。町独自の点数表は公開されていません。
県内には配点表まで公開している市町村が16あります(豊前市・中間市・糸島市・うきは市・大川市・大野城市・鞍手町・水巻町・福智町・広川町・大刀洗町・筑前町・遠賀町・桂川町・大木町・小竹町)が、糸田町はそこに入りません。
町は「申請には様々な条件や、必要書類等詳しいご説明がありますので、ご検討の場合は事前にご相談ください」と書いています。まず電話で相談するのが早道です。
補助金シミュレーターは無いのですか?
意図的に置いていません。糸田町の補助額は「補助対象工事費」と「国土交通大臣が定める1平方メートル当たりの標準除去費」を比べて、低いほうの5分の4です。この標準除去費の単価が町のページに書かれていません。
見積額だけで計算すると、実際より高い金額が出ます。期待させる数字を出すことになるので、置いていません。川崎町・直方市でも同じ理由で置いていません。
県内では工事費にそのまま掛けるのが34市町村、国の基準額と比べて低いほうに掛けるのが24市町村。糸田町は後者です。見積額が高くても補助額は伸びません。
売るときに、町からお金は出ますか?
出ます。糸田町空き家等バンク活用事業助成金の空き家成約奨励助成金で、空き家バンクを活用して売買または貸借契約を締結すると双方に各5万円が出ます。売主側にも出るのが特徴です。直方市も同じく売主に5万円を出しています。
買い手側にはリフォーム等費用助成金(町内事業者による改修に50万円を限度)と引っ越し費用助成金(10万円を限度)があります。買う理由が作りやすい設計なので、売る側にも効きます。
注意点は2つ。売主等と買主等が3親等以内の親族だと対象外です。そしてリフォームの助成は買主側なので、売る前に自分で直しても使えません。
申請は契約が成立した日から6ヶ月以内。リフォームと引っ越し費用は事業着手前の申請が必要です。
空き家バンクに登録すれば、すぐ売れますか?
そうとは限りません。町のページに出ている登録物件は、2026年7月13日現在で1件でした。
また糸田町のバンクは流れが独特です。所有者が登録申請すると、登録事業者(宅地建物取引業者)が取り扱いたい物件を申し出ます。申出が複数のときは物件の所有者が選定します。そのあと選定事業者が物件調査を行い、流通できると判断すれば媒介契約になります。
つまり、手を挙げる業者がいなければ登録まで進みません。町も「売買等が困難な物件については、お断りすることがあります」と書いています。
町は交渉や契約に一切関与しません。紛争は当事者間で解決することになっています。
県内には別の型もあります。古賀市は市が指定した業者と専任媒介契約を結ぶ形、福智町は町と協定を結んだ宅建事業者がすべて仲介する形です。
遠方に住んでいます。何から始めればいいですか?
電話が2本あります。
1本目は防災管財課(0947-26-1232)。「老朽危険空き家等解体撤去工事補助金の今年度の受付はありますか」と聞いてください。これが分からないと、壊す道の話が進みません。受付があるなら、続けて事前相談を申し込みます。
2本目は地域振興課(0947-26-4025)。空き家バンクの登録と、バンク活用助成金の窓口です。登録申請をすると、宅建業者が手を挙げるかどうかが分かります。
そのうえで、共有者全員の同意と土地所有者の同意が取れるかを確認してください。解体補助はここが欠けると使えません。兄弟で分けて相続している場合は、ここから始めることになります。
相談先
| 用件 | 担当 |
|---|---|
| ★解体補助の今年度の受付があるか 事前相談・申請 | 防災管財課 0947-26-1232 |
| 空き家バンクの登録 空き家等バンク活用事業助成金 | 地域振興課 0947-26-4025 |
| 空き家の活用の相談 | 福岡県空き家活用サポートセンター「イエカツ」 092-726-6210 県から委託された公的な窓口です |
相続登記が済んでいない、共有者の同意が取れない——糸田町の解体補助は共有者全員の同意が必須なので、そこが先に問題になります。そういう段階から相談できる窓口もあります。
相続した不動産の売却なら【ラクウル】
相続した不動産の買取を専門にしている業者です。相続調査、遺産分割協議書の作成、各種手続きまで含めて相談できます。登記が済んでいない、相続人が複数いて話がまとまらない——そうした段階からでも相談できる窓口です。相談は無料です。
※相談しても売却が確定するものではありません。手続きだけ相談することもできます。
売ったときの税金は、売る前に確かめておくほうが安全です。相続した家を売ったときに譲渡所得から3,000万円を控除できる特例がありますが、糸田町が確認書を出すかどうかは町のページで確認できませんでした。役場に問い合わせてください。
相談しやすい税理士を探すなら【税理士ドットコム】
税理士を無料で紹介してもらえるサービスです。3,000万円の控除が自分の場合に使えるか、売ったときにいくら税金がかかるかを相談できます。相続税の申告についても相談できます。運営は弁護士ドットコム株式会社で、全国47都道府県に対応しています。
※紹介を受けても契約が確定するものではありません。控除に該当するかどうかの最終判断は税務署が行います。費用を聞くだけの相談もできます。
4つの道を、もっと詳しく
ここまで糸田町の制度を見てきました。制度は市ごとに違いますが、考え方の順番はどの市でも同じです。売るとき・壊すとき・貸すとき・そのままにするときに、何を先に確かめるかをまとめています。
ほかの市町村を調べる
実家が糸田町以外にある場合は、そちらの市町村の制度を見てください。福岡県には60市町村があり、上限額は20万円から100万円まで5倍の開きがあります。補助率も23パーセントから5分の4まで幅があり、糸田町のように案内が出ている年度を確かめる必要がある町もあります。隣の町と同じとは限りません。
ほかの市のページも公開しています。解体補助の上限は市によって違い、福岡県内では20万円から100万円まで5倍の開きがあります。実家とご兄弟の家が別の市にある場合は、両方を見比べてください。
同じ筑豊の市町村
ほかの地域
制度の内容は糸田町の公式ページを2026年9月28日に確認して作成しています。解体補助の案内は令和5年度のものが最新で、今年度の受付があるかは確認できていません。補助金は年度ごとに条件が変わり、予算額に達した時点で受付を終了することがあります。申請の前に必ず担当課でご確認ください。税や法律の取り扱いは個別の事情で変わります。実際の判断は町の担当課・税務署・専門家にご相談ください。

